自民党の派閥の政治資金をめぐる事件を受け、岸田首相が自らが会長を務めていた岸田派を解散する方針を明言し、波紋が拡大している。

自民党内の最新情報について、フジテレビ政治部・木村祐太与党キャップがお伝えする。

“独断専行”の決断に大きな衝撃

岸田首相は周辺に、「一か八(ばち)かでやった」と話し大勝負に出た形だが、独断専行ともいえる決断に、党内に大きな衝撃が走っている。

岸田派(宏池会)の解散に言及する岸田首相
岸田派(宏池会)の解散に言及する岸田首相
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午前9時半ごろ、岸田首相は「政治の信頼回復のために、宏池会(岸田派)の解散をするということを申し上げました。ただ、他の派閥のありようについて何か申し上げる立場にはないと考えています」と会見で語った。

麻生副総裁や茂木幹事長にも根回しせず
麻生副総裁や茂木幹事長にも根回しせず

19日朝、厳しい表情で首相官邸に入った岸田首相だが、今回の決断を伝えたのはごく一部の派閥幹部だけで、これまで重要局面で必ず相談をしてきた麻生副総裁や茂木幹事長にも根回しをしなかった。

ほとんどの議員が「寝耳に水だった」と驚く中、党内での賛否は割れている。

麻生派と茂木派には圧力か

午前中に開かれた無派閥の議員の会合では、「相当な覚悟が見えた」と評価する声が相次いだ。

自民党内には激震走る
自民党内には激震走る

一方、岸田首相が自ら率先して解散を決断することで、存続を主張する麻生派と茂木派には圧力がかかった形で、ある派閥の幹部は「岸田派だけ解散すればいい。こんなことをするのであれば、もう支えられない」と猛反発しているほか、別の幹部も「うちの派閥も解散に追い込まれるのではないか」と警戒している。

反発の広がりに対し、首相周辺は「今後は世論次第だ」と語っており、派閥の解散か存続か、世論を見極める展開となりそう。

―― 一方で、岸田派と同じく立件される、安倍派や二階派も解散ということになっていくのか?

安倍派と二階派も解散避けられないとの見方広がる
安倍派と二階派も解散避けられないとの見方広がる

岸田派が解散する以上、安倍派も二階派も解散は避けられないとの見方が広がっている。

19日夕方から、安倍派と二階派がそれぞれ議員総会を開くことにしていて、判断が注目される。
(「Live News days」1月19日放送より)

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