新春恒例の初競りが東京・豊洲市場で行われ、注目の一番マグロが1億1424万円で競り落とされた。1億円を超えたのは4年ぶりだ。

一番マグロが1億1424万円

5日朝に行われた初競りでは、鐘の音を合図にマグロが次々と競り落とされた。

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注目の一番マグロは青森・大間産の238kgのクロマグロで、1億1424万円の値がつき、4年ぶりに1億円を超えた。

一番マグロを釣り上げた漁師の菊池正義さんは、「選ばれたのもびっくりしたけど、値段もびっくりした。ここ何年かはそういう値段はなかった。まさかと思ってびっくり」と話す。

銀座の寿司店などを運営するオノデラグループと、仲卸業者のやま幸が共同で競り落としたもので、この2社が一番マグロを競り落とすのは4年連続だ。

全部売れても1億1100万円の赤字

2024年も盛り上がった新春の風物詩「一番マグロ」。一番マグロはとても縁起が良いとされていて、初競りはマグロ業界の一大イベントだが、1億円を超えたのは久しぶりだった。その一番マグロは早速、都内のすし店などで振る舞われた。

「廻転鮨 銀座おのでら本店」では、一番マグロの解体ショーが行われた。この一番マグロからは約6000貫を作ることができ、5日は、トロと赤身の2貫セットで1皿1080円で販売された。

2貫1080円ということは、3000人分が全部売れても、売り上げは単純計算で324万円にしかならない。つまり、1億1100万円の赤字になってしまう。店側が元を取るためには、2貫1皿で約3万8000円となる。

実際の販売価格は35分の1と破格だが、店側は「1年間を幸せに過ごしてほしい」という思いで提供しているそうだ。
(「イット!」 1月5日放送より)

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