この年の瀬、多くの千葉県民が激怒している“通勤快速廃止問題”。28日、JR東日本の千葉支社長が千葉市の神谷俊一市長と面会し、市長はダイヤ改正の“撤回”を申し入れた。

しかし、話し合いは平行線に終わった。市長は「納得できる説明はなかった。私としては、非常に不満、納得できない、そんな内容でございます」と述べ、今後もJR側と協議を続けていくとしている。

“サーファーの聖地”も“快速廃止”に反対

JR東日本は、京葉線の混雑緩和などを理由に、2024年3月のダイヤ改正で、朝と夕方以降の通勤快速と快速を廃止する方針を示している。

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千葉県民からの反対の声が上がる中、新たに“快速廃止”の撤回を求めたのは“サーファーの聖地”として知られる一宮町だ。

一宮町には、東京五輪のサーフィン会場となったビーチがあり、全国から年間約60万人のサーファーが詰めかける。海のある暮らしができ、東京へのアクセスがいい町として、移住先としても人気がある。

上総一ノ宮~東京駅の各駅停車での所要時間は約1時間40分。快速よりも20分長くかかる。
上総一ノ宮~東京駅の各駅停車での所要時間は約1時間40分。快速よりも20分長くかかる。

そして、JR外房線の上総一ノ宮駅があり、都心に向け、京葉線直通の通勤快速や快速が走っている。朝の出勤時間に上総一ノ宮駅から快速に乗った場合、東京駅への所要時間は約1時間20分。一方、各駅停車となると約1時間40分と20分程も伸びてしまう。

「発展の可能性をも減少させる暴挙」町長も猛反発

通勤で往復した場合、乗車時間が最大40分も長くなってしまうことに、町民からはこんな声があがった。

3年前に一宮町に移住した女性:
長いですね。長いから疲れるかもしれないです。都内に行くことがあまりなくなるかもしれない。

サーフショップの店長:
快速がなくなるのは、一宮の魅力が減るのではないか。

快速廃止となれば、東京への利便性が低下し、移住への影響も出かねない状況となり得る。一宮町の馬淵昌也町長は、ダイヤ改正について「生活形態を崩壊させるばかりでなく、今後の発展の可能性をも減少させる暴挙であるとして強く抗議せざを得ません」と猛反発している。

ダイヤ改正まで3カ月。県民が納得する答えは出されるのか。
(「イット!」12月28日放送より)

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