19日未明、中国内陸部の甘粛省でマグニチュード6.2の地震が発生した。
現地では懸命の救出活動が続いている。
FNN取材班が被災地を緊急取材した。

耐震対策施されず…「ここはもう住めない」

FNN取材班が入ったのは、甘粛省の震源地近くの町。
そこには、地震の爪痕がいくつも残されていた。

柱が車を直撃したか
柱が車を直撃したか
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屋根の一部が崩れた建物。その下に止めてあった車は大きく破損していた。大きな柱が直撃したのか、フロント部分が大破した車は、もう走れそうにない。

建物の前はがれきの山。壁は、はがれ落ち、中のレンガがむき出しの状態になっていた。

商店街には、完全に崩壊した建物も…

被災地の建物はレンガと木材で作られたものが多く、中国メディアは地元当局の調査結果として、農村部の古い住宅の多くに耐震対策が施されていなかったと伝えている。
商店街には、完全に崩壊した建物もあった。

家の壁には複数のひびが入っていた
家の壁には複数のひびが入っていた

また、震源地近くの町に住む人の家を取材すると、入り口すぐの壁に大きなひびが入り、壁の一部がはがれ落ちていた。
ひびは1カ所ではなく、複数いたるところにあった。
住民は「年が明けて、春になったら家は建て直さなければいけない。ここはもう住めない」と話した。

氷点下の中での救助活動

中国メディアによると、地震による被害は、死者は131人、負傷者は980人、さらに16人が行方不明となっている。

、厳しい寒さが救助活動の障害になっているという
、厳しい寒さが救助活動の障害になっているという

そうした中で、最低気温は氷点下14度まで冷え込み、厳しい寒さが救助活動の障害になっているという。

氷点下の寒さの中、厚着をしての救助作業は、車を移動させるのも数人がかり。
たき火で暖をとる人たちの姿も見られた。

21日は、気温がさらに下がり氷点下15度の予想。人命救助のリミット「72時間」が迫る中、過酷な状況での救助作業が続く。
(「イット!」

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