年末年始に向けて何かと物入りになるこの時期。盛況なのが質店だ。どんな理由でやって来て、どんな物がいくらで買い取られるのか。訪れる人の事情を探った。

査定金額に「鼻血が出そうです」

続々と客が訪れる髙山質店太宰府インター店。窓口で「金額がこちらになります」と店舗スタッフが提示した金額に、思わず「うそぉ!そんな高かったんですか?」と声に出す女性。

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女性が質店に持参したのは、年末の断捨離で出てきたアクセサリー。母親からもらったものの使わなくなってしまったという。

「食事代くらいになれば」と思って持ってきたアクセサリーについた金額は何と…、8万190円。「鼻血が出そうです」とうれしさを隠せない。

一方、質店を訪れた60代の女性。「息子の家族のところに…、お年玉を用意して、お土産も用意して、年末年始は、お金が要ります」とのこと。

この女性が持って来たのは、ギフトカード2万5千円分。息子家族に会うための現金が必要となり、換金していた。金額は、ほぼ同額の2万4,290円。

続々と客が訪れる年末の質店。毎年この時期は、買い取りの依頼が多くなるという。

「髙山質店太宰府インター店」高木大地・副店長:
年末に向けて、何かと入り用になりますので、使われていなかった商品をお持ちいただいて、お金に変えて年末、来年に向けて楽しく過ごされる方も多くいらっしゃると思います。

持ちこまれてくるものは工具やゴルフバッグ、電化製品などさまざま。不要になったものを買い取ってもらい、年末の資金作りにしているようだ。

続いて30代の夫婦が買い取り依頼に訪れた。持って来たモノは…。

「髙山質店太宰府インター店」スタッフ:
4点ですね。ヴィトンのバッグとブルガリのバッグと靴とジャンパー。ヴィトンは、ちょっと“傷み”がありますけど、人気があるからいま、高いですね。

夫婦が持ってきたのは、高級ブランドのバッグ2点とジャケットと革靴もブランドもので合計4点。

質店を訪れた夫婦:
引っ越しとかもあって、モノをお金に換えようかなと思って。

新生活の資金にしようと夫婦が持ってきたブランド4点。その査定結果は…。

「髙山質店太宰府インター店」スタッフ:
4点で、9万2,000円の買い取りですね。

金額を聞いた夫婦は「意外な金額だったので、そんなに高くないのかなと思ってたから」と驚きの様子だった。

少し傷みがあるものの、高額査定がついた理由を店側に聞いた。

「髙山質店太宰府インター店」高木大地・副店長:
ブランドを象徴するようなアイコニックなデザインの商品に関しては、お買い求めの方も多く、当社の方でも力を入れて買い取らせていただいています。

需要の高いブランド品は、多少のキズや汚れがあっても買い取り金額が高くなる傾向にあるという。そのため、キズが入った靴は3万円、少し古いブランドバッグも2万5,000円の高額買い取りとなった。

捨てる予定だったものに驚きの金額が

一方、車に乗ったまま取引ができるドライブスルー買い取りに訪れた男性。実は、意外な理由で訪れていた。

ドライブスルーに訪れた男性(50代):
近所の人の“頼まれもの”。全部処分してくれってことで。

男性が持って来たモノは、貴金属などあわせて9点。

施設に入るという近所のおばあちゃんの家の中を整理していたときに出てきたもので、「お金になるかもしれないから」とおばあちゃんの代理で持って来ていた。その査定結果は…。

「髙山質店太宰府インター店」スタッフ:
お買い取りできる分が、合計で27万2,858円ですね。

ドライブスルーに訪れた男性(50代):
ビックリした。「1万円くらいかな」と思ってた。おばあちゃんも「ゴミやろ」といって、燃えるゴミで捨てる予定だったけど、取りあえず「分からんけん、調べてみようか」と。
そしたらまさかの金額。「おばあちゃん良かったね」って、施設のお金とかを払うのにちょうどいい。

捨てる予定だったモノが、まさかの30万円近い金額に!

思わぬ高額査定に絶句…

続いてもドライブスルー買い取り。「これ査定して」と訪れたのは70代の女性。持って来たモノは、金貨。なぜ、このタイミングで持ってきたのか、尋ねてみると…。

ドライブスルーに訪れた女性(70代):
これからちょっと、孫のところに行くからですね。だから、ちょっと軍資金に。年末になったら、孫が8人もいるので、それでけっこうお金かかるので…。娘たちも帰って来るし、お金がないと心細いし。

8人の孫のプレゼント代や家族で食事するお金を準備するために、現在、価格が上がっている「金」を持って来ていた。この金貨は、平成2年に発行された、天皇即位記念の10万円金貨。通貨として使用した場合は10万円だが…。

「髙山質店太宰府インター店」スタッフ:
いま現在ですと10万円硬貨ですけど、買い取り金額は26万7,000円になります。

70代女性:
そんなに…、なるんですか?

10万円金貨についた金額は、なんと、26万7,000円!持ち込んだ女性も絶句気味だ。

ドライブスルーに訪れた女性(70代):
父からの相続なので、もう感謝しかないです

高木副店長は「いまは金の相場が過去最高と高く、自宅で使われていなかった金製品なども多くお持ちいただいています。長く使われていなくて、ひょっと出てきたものをもしかしたら金かも…というかたちで、気軽にお持ちいただければと思います」と話した。

年末の大掃除で「宝探し」をしてみてはいかがだろうか。

(テレビ西日本)

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