信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている時には、車は一時停止する必要がある。全国調査によると、宮崎県は依然、約36%のドライバーがルールに違反している現状がある。警察は横断歩道があることをドライバーに意識してもらおうと横断歩道のカラー化も行っている。
4割弱が一時停止しない現状
調査はJAF(日本自動車連盟)が2023年8月に宮崎市の2カ所の信号機のない横断歩道で実施。調査員は1カ所につき50回、横断歩道を渡って調査した。その結果、横断歩道を渡ろうとする歩行者の手前で一時停止した車は全体の63.6%だった。
![2018年からの一時停止率の推移を示したグラフ](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/2/6/700mw/img_26a1848d4ebe14c843e2e80c950121c7240701.jpg)
5年前の2018年の調査では一時停止した車は7.9%にとどまっていたが、徐々に改善され、今回全国7位となった。
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宮崎県警察本部 交通企画課・小森誠さん:
横断歩行者妨害違反の取り締まりを行うとともに安全指導を行ったことによって停止率が高まったものと思われます
![検挙数年々減少も…](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/e/700mw/img_3ec4904b34278be3928ae59208396668241712.jpg)
県警は横断歩道で歩行者がはねられる事故を防ごうと取り締まりを強化。信号機の有無に関わらず、横断歩道で一時停止しなかったドライバーの検挙数は、2021年が4,437件に上り、2022年が2,276件、2023年は9月末時点で1,503件と減少しているが、県警はまだ十分とは言えないと見ている。
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宮崎県警察本部 交通企画課・小森誠さん:
過去最高の停止率ということで評価は上がっているところですが、まだ4割弱の人が横断歩道で停止していないという現状があります
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県内では2022年、横断歩道を渡っていた歩行者がはねられる事故が65件発生。このうち2件が死亡事故だ。
一時停止率上昇した“モデル横断歩道”
警察では、交通違反の検挙や免許更新時の指導に加え、横断歩道があることをドライバーに意識してもらおうと、横断歩道のカラー化も行っている。
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「モデル横断歩道」は、「歩行者や車の通行量が多く、信号機がない横断歩道の色を塗り替える」というものだ。警察が県や市町村と連携し、2022年8月に宮崎県内27カ所の横断歩道が紅白に塗り替えられている。
![モデル横断歩道の塗り替え前後で一時停止率を比較](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/4/700mw/img_f4f355adc84fae238b90ac9c32410b02225656.jpg)
県警が行った調査では、モデル横断歩道の塗り替え前の一時停止率は56.9%だったが、塗り替え後は70.4%に上昇した。
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宮崎県警察本部 交通企画課・小森誠さん:
カラー舗装化したことによって、ドライバーの方がこの先に横断歩道があるということを認識することにつながったかと思います。横断歩道がある標識・表示がある場合にはスピードを落として歩行者・自転車の安全を確認してから行くようにしてください
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「横断歩道は歩行者優先」。ドライバーなら自動車学校などで誰もが学ぶこの基本的なルールが守られない背景には、運転への慣れや急ぐ気持ちがあるとみられ、改めて基本的なルールを確認する必要がありそうだ。
(テレビ宮崎)