ドラゴンズのファームの本拠地、ナゴヤ球場の真横にある「ラーメン専科 竜」が2023年11月22日、42年の歴史に幕を降ろした。その立地からファンだけでなく選手の胃袋も満たしてきたドラゴンズの「聖地」の最後の1日を取材した。

閉店惜しむドラゴンズの選手や客たちに見送られ有終の美

名古屋市中川区の「ラーメン専科 竜」。

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ナゴヤ球場の真横で42年。「ドラゴンズファンの聖地」といわれてきたが22日、閉店の日を迎えた。

朝の9時半、開店までまだ時間があるが、最後の1杯を求めてすでに行列ができていた。

常連客:
7時半から並びました。大将とかおかみさんにもよくしていただいて、寂しいです。憩いの場だったので

初めて来店した客:
最初で最後のラーメン竜です。先週の日曜日に来たんですけど、もうここで終わり(品切れ)って言われて悔しかったので、もう1回来ました

約40年の常連客:
散々この人(和雄さん)に説教されて、若い頃から。「モテない野郎がこんな所で顔揃えやがってよー」ってずっと言われて

店主の吉田和雄さん:
そんなやつらがもう所帯持って子供までいるっていうんだから、嫌になってくるわ

店を切り盛りする吉田和雄さん(81)と妻の貴美子さん(77)。

42年間、二人三脚で店を盛り上げてきた。

吉田貴美子さん:
最後の方は言いたい放題、ケンカしながらやってました

吉田和雄さん:
最後に有終の美を飾らせてもらうんですよ。みんなのおかげで

柳投手のユニホームを着て気合を入れ、最終日は予定より30分早くオープンした。

一番乗りの客は、予約していたドラゴンズの祖父江投手と田島投手だ。

祖父江大輔投手:
柳来ないじゃないですか。柳のユニフォーム、僕の方が常連なのに

吉田和雄さん:
あんた2カ月、3カ月ぶりじゃん

祖父江大輔投手:
いただきまーす!おいしい!

田島慎二投手:
最高です!うまい!

初めて来店した客:
めちゃくちゃおいしいです

約40年の常連客:
最後の1滴まで飲み干します

常連客:
2杯目です。最後なので

最後の寂しさを、麺とスープとともに飲みこむお客さんたち…。

店の外には営業時間終了予定の午後1時半を過ぎても、まだ行列ができていた。

2時間半の延長戦を経て、42年間の長い歴史に「サヨナラ」した。

吉田和雄さん:
続けられたのはやっぱりドラゴンズがあったからだと思います。竜の力じゃない。あと私が何年生きるか知らないけどね、立浪監督が優勝できるようにもっていってくれれば最高だね

(東海テレビ)

東海テレビ
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