福岡・北九州市を中心に長年愛され続けている『資さんうどん』。2026年、創業50周年を迎え、店舗を拡大し続けている。今後の“資さん”の戦略を取材した。
1976年創業の北九州“ソウルフード”
黄金色の透き通った出汁。柔らかくもっちりとした麺。北九州で長年愛されているソウルフード資さんうどん。

資さんうどんの創業は50年前。1976年に北九州市戸畑区で産声をあげた。

当時の北九州市は、製鉄所を始めとした工場に勤務する男たちなど、三交代制で働く労働者が多く、24時間営業やメニューが豊富なことから地域の人たちに支持されていた。

2026年で創業50周年。2024年には『すかいらーくホールディングス』の傘下に入り、店舗を拡大し続けている。

そんな資さんうどんが2026年5月、福岡・大牟田市に新たな店舗『資さんうどん 大牟田店』をオープンした。

出汁のいい香りが漂う店内。平日にも関わらず、お昼時は、ほぼ満席状態だ。
空白地帯の福岡県南部に初出店
福岡県内に新規出店したのは、約2年振りのこと。

大牟田の人たちも、資さんの大牟田初出店を心待ちにしていたようだ。「大牟田に出来た、というので“ビャッ”と(素早く)来ました」と嬉しそうに語る女性客。

また「大学の時に北九州に住んでいて、資さんうどんがすごく好きだった。大牟田に店が出来たので、すごく楽しみにしていました」と話す男性客は、懐かしそうに麺をすすっていた。

大牟田市は、福岡県内で最南端の場所。すぐ隣は熊本・荒尾市だ。なぜ、北九州市から遠く離れた大牟田の地に新規出店することになったのか。

担当者の川筋耕平・営業部長に尋ねると「このあたりが空白地帯。熊本に店があり、佐賀にあり、一番近くだと久留米にあり、ここは空白だった」とそのワケを話す。

元々、すかいらーくグループの『ステーキガスト』として営業していた店舗だったが、今回、資さんうどんに業態転換。

地域で競合していた同じグループの別ブランドへ転換することで、エリア全体の収益を向上させる狙いがあるようだ。
創業当時から守り続ける拘りの出汁
サバ節、シイタケ、昆布からとる伝統の出汁が“命”と言ってもいい資さんうどん。創業当時から守り続ける出汁は、全国展開している現在も工場で一括して製造するのではなく、各店舗で毎日、イチから作っている。しかし、それ故の難しさもあるようだ。

「どうしても人の手が入るので、味のなかで多少のブレが出るのが今後の課題。少し塩味の強いパンチのあるお出汁なので、それがきっちり出ているか、どうかが、一番の確認のポイント」(『資さんうどん』川筋耕平・営業部長)。

各店舗では、店長などが味の確認をして、なるべく店によって味が違わないよう“資さんの味”を守っているという。

今や全国に100店舗以上を展開する資さんうどん。50周年を迎えた今後の目標を川筋営業部長に尋ねると「北九州で愛された、地元に愛されたお店のまま、少しずつ出店を重ねて、気軽にいつでもご利用頂けるような、そんな身近なお店を目指して今後も頑張っていきたい」と語った。
『ガスト』などを“資さん仕様”に転換
資さんうどん店舗数を見ると、すかいらーくグループに入る前の2024年10月時点では72店舗、それが現在では105店舗となっている。しかし福岡県内には44店舗なので、関東と関西で急速に数を増やしているのだ。

2026年度は、新たに30店舗をオープンするということだが、この出店攻勢のカギとなっているのが業態転換。グループ入りした後は、すかいらーくグループのガストなどの系列店を“資さん仕様”に作り替える方式で店舗を拡大している。

業態転換は、出店費用が抑えられる上、オープンまでの時間も短縮でき、スタッフもそのまま採用可能という利点がある。6月には海外初の店舗を台湾にオープン予定で“資さん旋風”はまだまだ続きそうだ。
(テレビ西日本)
