車両の老朽化により、23日に引退することになった島根県から広島県を縦断するJR木次線「奥出雲おろち号」。そのラストランに乗車できるチケットが、およそ100倍という高額で転売されていたことがわかった。

せっかくのメモリアルデーに…水差す悪質迷惑行為

鮮やかな色のディーゼル機関車を撮影する人々。23日、ラストランを迎える車両をカメラに残そうと集まった、鉄道ファンや地元の人々。

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しかし、そんなメモリアルデーに水を差す、悪質な迷惑行為が明らかになった。

車両の老朽化により、23日に引退することとなった「奥出雲おろち号」。

島根県から広島県を縦断するJR木次線を、四半世紀にわたり走り続けてきた。

ラストランを目に焼き付けようと、出発前には、車両に身を寄せ記念写真を撮る人や、列車に向かって手ぬぐいを振り、必死にアピールするファンの姿が。

多くの鉄道ファンに見守られながら、ついにラストランがスタート。

紅葉の中、青と白の車体が駆け抜ける
紅葉の中、青と白の車体が駆け抜ける

紅葉の中、青と白の車体がさっそうと駆け抜けていく。

ラストランの切符を手に入れることができたのは、64人という限られた人数。

しかし、このプラチナチケットが、高額転売されていたのだ。

列車を見に来た人は…
列車を見に来た人は…

列車を見に来た人は「乗りたい人が乗れないっていうのは、ちょっと残念」と語る。

「奥出雲おろち号」の指定席の料金は、通常530円で販売されていたが、オークションサイトには、5万円以上で高額転売されていた。
およそ100倍となる高額転売だ。

乗車券は不正転売禁止法に含まれず…専門家見解

これについて専門家は、法に抜け穴があると指摘する。

弁護士法人 橋下綜合法律事務所・松隈貴史弁護士:
「不正転売禁止法というのが新たに施行されてるんですけど、例えば国内で行われている映画とか、そういったもののチケットの規制に限られておりまして、乗車券というものが含まれていない。まさに法律の抜け穴をついた転売行為になります」

JR西日本は、「詳細については把握しておりませんが、転売目的での購入はおやめください」とコメントしている。
(「イット!」11月23日放送より)

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