イギリスのテレビ番組で大ブレークを果たしたお笑い芸人「とにかく明るい安村」さんが、中国・上海で初めてネタを披露した。しかし、中国の“ある事情”で予期せぬ試練に見舞われた。お笑いの力が日中の国境を超えることはできたのか。
「少し下品で面白い(良い意味で)」
中国・上海に世界中のお笑いが集まる「第9回・上海国際コメディフェスティバル(10月7日~12月31日)」。日本からは吉本興業が招待された。 そこにイギリスでパンツ一丁になった男、いえオーディション番組で一躍世界の人気者となった「安心してください、はいてますよ!」でおなじみの、「とにかく明るい安村」さんが初めて中国の舞台に立つことが決定した。
この記事の画像(5枚)公演前、メディアの取材に応じた安村さんは、「“全身タイツ”を着てやらなきゃいけないということで、早速マイナスからスタート」と話した。
風紀に厳しい中国で、性的なイメージを与える恐れがあるとの理由から、子供も見る舞台では全身タイツを着用するよう上海当局から要請された。
とにかく明るい安村さん:
「安心してください、はいてますよ」って言うんですけど、はいてる以前に着てるじゃないかっていう疑問が生まれるんじゃないか
安村さんが戸惑う中で開演時間を迎えた。
記者リポート:
700席あまりのチケットは完売で、会場には続々とお客さんが詰めかけています
「ニーハオ!(こんにちは)」とまずは勢いよく登場した安村さん。
「太極拳の全裸ポーズ、カモン!」と中国語に苦戦するも、「大家請放心(=みなさん安心して下さい)、我穿着衣服(=はいてますよ)」…ついに通じた。
その後も卓球の全裸ポーズや、ジャッキーチェンの酔拳の全裸ポーズなど、次々と中国ネタを披露した。 公演を終えた安村さんは…
とにかく明るい安村さん:
初めてやった中国で、もう飽きられてるみたい
チョコレートプラネットさん:
そんなことない、ウケてた
とにかく明るい安村さん:
もっとウケてもいいはず。次は絶対ウケます
観客に感想を聞いてみると…
観客:
私も中国の芸人ですが初めて日本のお笑いを見ました。斬新で、私たちもこの形式をまねてみてもいいと思う。興味深かった。悪い意味じゃなく、“少し下品で面白い”と思います
安村さん本人はもっと大爆笑がほしかった様子だが、しっかりと笑いが国境を越えたようだ。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月20日放送)