2度目の「満票MVP」という、メジャーリーグ史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平選手(29)。祝福ムードがただようアメリカ・ロサンゼルスでMr.サンデーが追ったのは、MVP決定の瞬間に大谷選手が喜びを分かち合っていたあの「犬」だ。

世界が注目した、大谷選手の“謎の犬”。一体どこで出会い、どのような関係なのか?
現地を緊急取材した。

犬にキスも…!記者たちもビックリ

「個人的にこうやって(MVPを)とれて、特別なことだなと思います」

2度目のMVP受賞を受けてインタビューに答えた大谷選手。そのそばには、一匹の犬の姿があった。インタビューの合間にも、大谷選手は犬の頭を撫でたり、キスをする場面もあった。犬がその場を離れると、「もうちょっとさ~ 頑張ろうよ~」とわざわざ呼んで抱き寄せた。

その姿には、記者たちも驚かされたという。

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スポーツニッポンMLB担当 柳原直之記者:
犬はかなり印象的で、話がなかなか入ってこなかったですね。ああいう表情とか、ああいう声って聞いたことないですし。

野球専門メディア「フルカウント」MLB担当 小谷真弥記者:
飼ってるっていう話は聞いたことがなかったので、正直驚きました。

米「USAトゥデー」紙 ボブ・ナイチンゲール記者:
知りませんでした。インタビューの時に犬の話題が出たこともありませんからね。

一方、アメリカでは早くも、犬との写真がトレーディングカードになっている。SNSには「犬かわいすぎ。犬になりたい」「大谷の犬に憧れるのをやめましょう」といったコメントも見られた。

エンゼルスファン「驚いたけどクール」

エンゼルスの帽子を被り迎えてくれたのは、エンゼルスファン歴52年のロブ・ロームさんだ。

エンゼルスファン歴52年 ロブ・ロームさん
エンゼルスファン歴52年 ロブ・ロームさん

自宅にお邪魔すると、部屋中にびっしり「大谷グッズ」が置かれていた。なかには、大谷選手が打ったボールから、試合で踏んだというベースまで。シャツをよく見ると、早くも“2度目のMVP”Tシャツを着ていた。

そんな筋金入りのファンなら、犬について知っているのでは、と聞いてみると…

――大谷選手がこの犬を飼っているって知っていましたか?
ロームさん:

知りません。でも、いい人は犬が好きだからね。
ショーヘイは凄くクールだった。驚いたけどクールだと思ったよ。

部屋中にびっしり「大谷グッズ」。あふれ出る“翔平愛”。
部屋中にびっしり「大谷グッズ」。あふれ出る“翔平愛”。

犬のことを尋ねても、あふれ出るのは“翔平愛”だけだった。

大谷選手の通訳・水原一平さんが“犬好き”

何か手がかりはないのか?私たちは、スタジアムにほど近い日本人店主が営む寿司店へと向かった。

海鮮たっぷりの「がんばれ大谷丼」
海鮮たっぷりの「がんばれ大谷丼」

お店の人気メニューは、海鮮たっぷりの、エンゼルスや野球をモチーフにした「がんばれ大谷丼」。以前、大谷選手もプライベートで来店したということで、さっそく犬について聞いてみた。

――大谷選手は犬をよく連れている?
鮨処 古都 松木保雄さん:
いや、僕も初めて見ました。
――心当たりは?
鮨処 古都 松木保雄さん:
(犬の)心当たりはありますけど。

遠慮気味ながら、犬の心当たりとは?

鮨処 古都 松木保雄さん:
(通訳の)一平さんが犬好きだから連れてきて。推測ですけど。一平さんとは昔から、ここでも(アルバイトで)働いていたし、ずっと小さい時から知っているんで。

大谷選手の通訳・水原一平さんがかつてアルバイトをしていたというこのお店。店主によると、水原さんが犬好きなので、あの犬とも何か関係があるのではないかという。

「最近飼い始めた」という情報も

一方、大谷選手を10年追い続ける記者からは、別の話も聞かれた。

スポーツニッポンMLB担当 柳原直之記者:
我々の大リーグ取材班が得た情報では、「最近、大谷選手が飼い始めたようだ」って関係者から聞いた。エンゼルスの公式インスタグラムに(犬が)出てましたけど、「two very good boys」って出てるんですよね。だから(犬は)男の子じゃないかっていう説がいま有力ではありますけど…。

確かなことはまだわからないというが、柳原記者の取材によると、どうやら大谷選手は、最近になって犬を飼うようになったのだという。

スポーツニッポンMLB担当 柳原直之記者:
このオフシーズンに次の野球人生の大事な移籍先を決めるっていうところで、犬がそばにいるっていうので。大事な存在なんだなっていうふうに思います。

実家ではゴールデンレトリバーを飼っていた

実は、大の犬好きだという大谷選手。

11年前に高校時代の大谷選手を取材した際、学生寮の部屋には犬のぬいぐるみが置かれていた。

三田友梨佳 元フジテレビアナウンサー:
何ですか?すごくかわいいワンちゃん(ぬいぐるみ)がここにいるんですけど。

大谷選手(当時18歳):
これは親が買ってきました。

三田友梨佳 元フジテレビアナウンサー:
一緒に寝たりとかは?

大谷選手(当時18歳):
…は、あんまりないですね。

三田友梨佳 元フジテレビアナウンサー:
たまには?

大谷選手(当時18歳):
たまに、寝たいなとは思います。

家族が犬のぬいぐるみを贈るほど、犬好きなことが伺える。

事実、小学生の頃から実家で飼っていた愛犬のゴールデンレトリバー「エース」を可愛がっていたという。2017年、大谷選手がメジャーへの挑戦を表明したその日は、「エース」の誕生日だった。

野球専門メディア「フルカウント」MLB担当 小谷真弥記者:
エースくんが直前に亡くなられたんですけども、「犬にも感謝しています」というようなお話は大谷選手もされていましたね。
今回MVP受賞の時にワンちゃんを大谷選手があやしてましたけど、本当に何かちょっと(エースに)似てるなっていうか、人懐こいというかそういうところが。

記者同様、大谷選手もあの犬に「エース」の面影を重ねているのだろうか。

「コーイケルホンディエ」の飼い主が注目した“ある仕草”

今回の犬は、専門家によると、日本では珍しい「コーイケルホンディエ」という犬種だという。どんな犬なのか? 川崎市で行われた犬のイベントを取材した。

「コーイケルホンディエ」を見ると、確かに口から額の模様や毛の色など、大谷選手と一緒にいた犬と特徴は同じだ。では、能力や性格は?大谷選手のようにスタッフも「ハイタッチ」に挑戦すると「コーイケルホンディエ」のリアルな性格が見えてきた。

大谷選手と“あの犬”のように取材スタッフも「ハイタッチ」
大谷選手と“あの犬”のように取材スタッフも「ハイタッチ」

犬に不慣れなスタッフだったが、「ハイタッチ」してくれた。しかし、飼い主によると…

コーイケルホンディエの飼い主 柴田温子さん:
ちょっと繊細なので触らせてくれなかったりする。

コーイケルホンディエの飼い主 岡本武士さん:
育て方間違うと大変ですね。怖くて、攻撃性を持っちゃうとか。

そのため、大谷選手と仲むつまじい姿を見せた犬については…

コーイケルホンディエの飼い主 岡本武士さん:
かなりしっかりした子だと思います、あの子は。だから最初の訓練なんかしっかりしてると思いますよ。

しつけが行き届いているように見えたという、大谷選手の犬。
そこで日本のブリーダーを取材すると、アメリカの仕事仲間から、思わぬ情報を耳にしたという。

YUSHA KENNEL 倉臼華さん:
テキサス州のコイケル専門のブリーダーさんのワンちゃんであることを伺いました。コイケルのブリーダーさんは少ないので、その少ない中でもかなり優秀な有名な方です。

大谷選手の犬を育てた有名ブリーダーが、テキサス州にいる可能性があるという超有力情報。
そこで、ロサンゼルスで取材中の番組スタッフが電話してみたのだが、電話番号が使われておらず、19日の段階では話を聞くことはできなかった。

大谷選手の犬についての真相は持ち越しとなってしまったが、コーイケルホンディエの飼い主は、犬の“ある仕草”に注目していた。

コーイケルホンディエの飼い主、柴田さんが注目したしぐさは「あくび」
コーイケルホンディエの飼い主、柴田さんが注目したしぐさは「あくび」

コーイケルホンディエの飼い主 柴田温子さん:
(犬が)あくびをしてた。あくびは犬にとって、嫌なことがあったりとかストレス発散。まだ子どもだし、うろちょろしたかったんだと思いますけど、それでも(側に)いたんで。好きで信頼している、ご自分の犬なんだろうなと。
(「Mr.サンデー」11月19日放送より)