冷え込みが強まり、冬が駆け足でやってくるころ、恋しくなるのが湯気が立つ“あったかグルメ”だ。島根・松江市では、冬の名物「蒸し寿司」がおいしい季節を迎えている。

松江の名物「蒸し寿司」が旬

真っ白な湯気に包まれた、松江の名物「蒸し寿司」。
松江市内のすし店や料亭などで提供されるが、“元祖”と言われるのが、明治20年、1887年創業の老舗すし店「浪花寿司」だ。今も看板商品として親しまれている。

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せいろに詰めた酢めしの上に錦糸卵を敷き、さらにその上に、山陰名物の練り物「あご(トビウオ)野焼き」やウナギなどをトッピングし、蒸し上げた温かいお寿司だ。

創業当時から変わらぬ味は、この店の人気の一品になっている。

浪花寿司・坂本幸枝さん:
11月に入ってから暖かくて、あれ?って感じだったけれど、やっと秋らしくなった。食べた方に温まってもらいたい

「蒸し寿司」は年中提供されているが、やはり、寒くなるにつれて売れ行きが伸びるそうだ。
2023年は、冷え込みが強まった11月11日から一気に注文が増え、1日に60個を売り上げた日もあったということだ。

試食した村上遥アナウンサーも「あつあつで、冷えた体が温まる。甘い酢めしとトッピングの相性が抜群」と満足の表情を浮かべた。

なじみの味を求めて常連客が今年も来店

物価高騰の影響で、10月から200円値上げしたが、寒さに誘われ、なじみの味を求める常連客が訪れている。

この日、来店した客も「今年はきょうが初めて。ほっとする」、「朝、部屋の温度が15度で、久しぶりに暖房をつけた。それで、温かいものを食べたいと思って訪れた」などと話し、次々に「蒸し寿司」を注文していた。

寒さが増すにつれて、人気が高まる松江のあったかグルメ「蒸し寿司」。
店では、白い湯気が際立つ、本格的な“冬将軍”の到来を期待している。

(TSKさんいん中央テレビ)

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