長野県中野市で男女4人が殺害された事件。殺人の疑いで逮捕された青木政憲容疑者(32)に刑事責任が問えるかを調べるため行ってきた3カ月間の「鑑定留置」が11月8日、終わった。検察が今後、起訴するかどうかを判断する見通しだ。

「ぼっちとばかに…」と供述
殺人の疑いで逮捕・送検されているのは中野市の農業・青木政憲容疑者(32)。
青木容疑者は2023年5月、自宅近くを散歩していた女性2人と、駆けつけた警察官2人をナイフや猟銃で殺害した疑いが持たれている。
これまでの調べに対し、女性2人を殺害した動機について「『ぼっち』とばかにされていると思った」と供述している。
ただ、警察は一方的な思い込みの可能性があるとみていた。

検察は起訴するか判断へ
検察は8月から医師などが精神鑑定を行い容疑者の刑事責任能力を判断する「鑑定留置」を東京の拘置所で行ってきた。
青木容疑者に接見していた担当弁護士によると、鑑定留置中は、ツバキや山など自然の写真集などを見て静かに過ごしていたという。
ただ、被害者や遺族について質問しても何も答えなかったという。
8日、3カ月間の鑑定留置が終わり、身柄は長野中央警察署に移送された。
検察は鑑定結果について明らかにしていないが、11月16日の勾留満期までに起訴するかどうか判断するとみられる。

(長野放送)