羽生善治九段は1996年、最後のタイトル・王将戦で4連勝し全冠制覇を達成した。全冠達成時の歴史的な場所は、「王将の間」と名付けられ今も残されていた。ところが、対局に使われたある重要なものが消失していた…。

経営破綻の混乱の中、誰かが持ち去ったか…?

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羽生九段が、当時全冠制覇を達成した舞台は、山口県豊浦町(現・下関市)にある「マリンピアくろい」というレジャー施設だった。この場所は、対局翌年の1997年、負債を抱えて破産し閉鎖されてしまった。

対局で使われた将棋盤と駒は社長室の戸棚に保管されていたそうだが、経営破綻の混乱の中、誰かが持ち去ってしまい行方不明だという。

施設は2003年、パチンコチェーンの「ダイナム」に売却され、現在は主に社内研修用の施設として使われているという。

歴史的な場所なので、七冠達成の記念碑のほか、対局場もちゃんと残っていて「王将の間」と名づけられている。

藤井聡太七冠の王座戦で、また新たな歴史が刻まれる可能性があるので、対局場となった場所は受け継ぐ作業も必要だ。

(東海テレビ)

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