バレーボールのFIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023は男子大会が9月30日に開幕し、日本代表(世界ランキング5位・9月30日時点)はフィンランドとの初戦を3-2で勝利した。

フルセットの激闘でフィンランドに勝利
フルセットの激闘でフィンランドに勝利
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2戦目となる30日はアフリカ王者のエジプト(同19位)と対戦する。

世界ランキング19位 エジプトの実力

今年のアフリカ選手権で9度目の優勝に輝いたエジプト。同大会では26歳のアブレルラハマン・セウティ(背番号15)がベストブロッカーに輝くなど、個々の能力は決して低くない。

(左)エジプトのセウティ(写真:©️FIVB)
(左)エジプトのセウティ(写真:©️FIVB)

ヨーロッパ勢に比べるとプレーや戦術の精度で見劣りはするものの、身体能力を生かしたダイナミックなパフォーマンスは目を張るものがある。

エジプトの大きなトピックとしては、長年チームの顔として活躍したアハメド・アブデルハイが今年のアフリカ選手権をもって引退したこと。

新キャプテン・アブダラ(写真:©️FIVB)
新キャプテン・アブダラ(写真:©️FIVB)

その大会でMVPとベストセッターに選出された35歳のベテラン、ホサム・アブダラ(背番号12)がキャプテンのバトンを受け継いだ。偉大な先人の思いを胸に、2016年リオデジャネイロ大会以来のオリンピック出場を目指す。

エジプト 脅威的な身体能力の高さ

初戦のアメリカ(同2位)戦はストレートで敗れたものの、身長211㎝のミドルブロッカー、モハメド・マスド(背番号10)が気を吐いた。

ミドルブロッカー マスド(写真:©️FIVB)
ミドルブロッカー マスド(写真:©️FIVB)

特に最高到達点358㎝の打点の高さを生かしたアタックが光り、堅いブロックを誇るアメリカに対して決定率80%をマーク(10本中)。日本戦でも脅威となるに違いない。

初戦でよもやの苦戦 日本の対策は 

その日本は初戦のフィンランド戦で幸先よく2セットを連取しながらフルセットにもちこまれ、結果的に勝ちきったものの苦しい船出となった。

最多得点23をマークした 髙橋藍
最多得点23をマークした 髙橋藍

とはいえ、ビクトリーポイントを決めた髙橋藍がチーム最多23得点と頼もしいパフォーマンスを披露。

サーブでも西田有志の最多5本を筆頭に計14本のサービスエースを奪ってみせた。

弾丸ジャンプサーブで会場を沸かせた 西田有志
弾丸ジャンプサーブで会場を沸かせた 西田有志

オリンピック予選ならではの緊張感と、一瞬の隙も許されない戦いであることを味わった日本。ここのからの6試合で幾度となく訪れるであろう苦境を乗り越えながら、戦い抜いていく。

文/坂口功将(月刊バレーボール編集部)

今回のワールドカップバレーで日本代表は、世界ランキング2位のアメリカや、同8位のスロベニア、さらには同9位のセルビアと同組のグループBに入っている。

サービスエースにバックアタックと魅せた 石川祐希
サービスエースにバックアタックと魅せた 石川祐希

パリオリンピック出場権獲得のためには、出場8カ国の総当たり戦で、2位以内に入ることが条件となっている。

FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023
日本戦全戦をフジテレビ系独占中継!
男子大会:9月30日(土)-10月8日(日)
東京・国立代々木競技場 第一体育館にて開催

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。