京都・四条河原町では28日、正午の気温が31.7度の真夏日になった。鴨川沿いで涼むのではなく、日差しを避けて橋の下に集まっていた。 もうすぐ10月なのに、街中には“小さい秋”すら見つからない。「異例の残暑」を総力取材した。

静岡市・甲府市では観測史上最も遅い猛暑日に

京都・清水寺の周辺では、暑いからかソフトクリームを食べている子どもの姿が。福島県から修学旅行で来た学生は、「長袖も持ってきていたけど、半袖着てって感じ。暑いっすね~」と驚きの様子だった。

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9月28日は高気圧の勢力が強まり、関東から九州にかけて気温が上昇した。静岡・静岡市、山梨・甲府市の28日の最高気温は35度を超え、観測史上最も遅い猛暑日に。大阪でも真夏日となった。

関西テレビ 吉原功兼キャスター:
関西テレビの前、大阪市北区です。午後1時時点で気温が30度を超えていて本当に暑いです。湿度が高いです。風がふくと少しマシなんですけど、直射日光に当たるとジリジリきてしんどいです。私、長袖着てきたんですけど、半袖にしておけばよかったと後悔してます。街の人たちを見てみても、半袖の方が多いです。日傘をさしている方もいらっしゃいます。秋なのに夏の光景です

子ども連れの街の人:
まだ真夏…ですよね。朝は涼しいです。風があるから、上着がいるかなと思うけど、日中、暑くなるから半袖で保育園に送ってよかったなと思うことがよくある

大阪市内にある「たい焼き」のお店では、暑いときに欲しくなる「カキ氷」も売られていた。 この時期は落ち着いてるはずのカキ氷の売れ行きが2022年に比べて約2倍になり、たい焼きは2分の1に落ち込んでいるそう。

お客さんは「冷たくておいしい。かき氷が食べたくて」と冷たさに満足。

大阪浪花家店主 村上芙由人さん:
夏をひきずってる感じがあります。うれしい悲鳴というか、頑張って仕込むのでいっぱい食べてくれたらうれしいですが、僕としては「たい焼き」も売っていきたい。そろそろ涼しくなってほしいなって思います

スーパーの陳列棚には夏野菜が…

大阪市内のスーパーでは“小さな秋”を見つけることができた。 店内は9月に入ってからお鍋のコーナーを拡大させるなど、すっかり秋の装いとなっているが、この残暑で陳列棚に異変が発生していた。

秋の味覚・カキが並ぶ中、隣にはキュウリにオクラにピーマンにナスビと…夏野菜がまだ充実していたのだ。

ライフコーポレーション広報部・中村陽菜さん:
秋物のほうが売れてほしいなって気持ちはあるんですけど…。かぼちゃやピーマン、オクラが入っている夏野菜の売り上げが前年同月比で120%、中でもオクラは150%を記録しております

このほか、そうめんなどの乾麺やアイスクリームの売り上げも、前年の同じ時期と比べ130%になっているそうだ。

買い物客は「お鍋は…ちょっとまだキツイ。食べ物の主食はお刺し身」とのこと。

暑くてよいこともある。秋の味覚「シャインマスカット」がこの暑さで豊作となり、例年に比べお手軽な価格になっている。甘みも増しているそうだ。

ただ、「異例の残暑」とはいえ、朝晩は涼しい日も出てきている。

街の人からは「夜が寝にくい。81歳やけどね。ちょっとしんどくなった」「血液の循環が…。急に暑くなったり寒くなったりするので、ちょっと調子悪い日も。肩こりがひどくなってきたり」といった声が聞かれた。

 季節の変わり目の朝晩と日中の気温の差で、体調を崩している人もいるようだ。

(関西テレビ「newsランナー」2023年9月28日放送)

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