7月26日夜、仙台市のパチンコ店で、男性客が「小型の斧(おの)」とみられる凶器で男に切りつけられる殺人未遂事件があった。男は現在も逃走中で、警察が行方を追っている。

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背後から複数回切りつけ

事件があったのは、仙台市泉区市名坂のパチンコ店「スーパーラッキー泉店」。警察によると、7月26日午後9時50分ごろ、店の従業員から「男が暴れている」と通報が入った。パチスロ台で遊技中だった会社員の男性(52)が、何者かに背後から「小型の斧」とみられるもので切りつけられたというのだ。被害男性は、頭の骨を折る重傷を負ったが、命に別条はなく会話もできる状態だという。

警察によると、店の防犯カメラには、犯人の男が複数回にわたり、斧のようなものを両手で振り下ろす様子や、被害男性が席を立ち逃げようとする様子。犯人の男が被害男性を追いかける姿も確認できたという

一方、犯行前の男の様子からは、バッグなどの荷物や凶器を持っていた様子は確認できていない。警察は、衣服の中に凶器を偲ばせていた可能性があるとみている。

「逃げろ」と叫びながら…

その後の取材で、当時店内にいた男性に話を聞くことができた。
事件発生当時、店内にいた客は10人ほどだったという。

「遊技していたら、通路の奥の方から被害男性が『逃げろ』と叫びながら走ってきた。店員が対応しているのを見たところ、頭から血を流していた」
(事件発生当時店内にいた20代男性)

事件発生当時店内にいた20代男性
事件発生当時店内にいた20代男性

男は男性を切り付けた後、店から逃走。3つある店の出入り口のうち、南側の出入り口から出ていったとみられている。その後の足取りは分かっていない。
店は、交通量の多い国道4号線に面し、地下鉄南北線の泉中央駅から徒歩で20分以上かかる場所。男は車で逃走したのだろうか。

警察によると、男は20代から30代。金髪で、長袖の黒いパーカーを着て、灰色のジーパンをはいていたという。

被害男性「男とは面識ない」

警察によると、防犯カメラの映像からは、事件前、男が遊技している様子は確認できなかったが、被害男性の近くの台のいすに座っているのが確認できているという。
犯行に使われた斧は、これまでのところ見つかっておらず、警察は男が持ったまま逃走している可能性があるとみて、付近の住民に注意するよう呼び掛けている。

被害男性は病院に運ばれる際、警察に対して「男と面識はない」と話している。閉店約1時間前のパチンコ店で、何があったのか。警察は、男の行方を追うとともに、事件のいきさつを調べている。

(仙台放送)

仙台放送
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