財務省が10日発表した国際収支速報によると、日本が貿易や投資でどれだけ稼いだかを示す5月の経常収支は、1兆8624億円の黒字だった。黒字幅は前の年の同じ月に比べ1兆891億円増えた。
貿易収支は輸出、輸入ともに減少し、全体で1兆1867億円の赤字だったが、赤字幅は前の年の同じ月に比べ7514億円縮小した。
輸出が減少するのは27カ月ぶりで、中国の景気減速による影響が大きい。
海外での投資の利子や海外子会社から受け取る配当金などの「第1次所得収支」は、3兆6319億円の黒字で、黒字幅は5月としては1996年以降、最大で通期でも4番目。
サービス収支は、2409億円の赤字で、前の年の同じ月から590億円赤字幅が拡大した。
訪日外国人の増加で旅行収支は黒字となったものの、海外のマーケティングにかかる費用など、その他サービス収支での赤字幅が拡大した