テーブルひっくり返し患者を蹴る新映像
FNNが独自に入手した暴行映像をきっかけに准看護師ら2人が書類送検された事件。今回、立件の決め手となった新たな暴行映像を入手した。
静岡県にある、ふれあい沼津ホスピタルで2022年9月8日に撮影された監視カメラ映像。
画面右手から足早に歩いてくる男が、6月20日に傷害容疑で書類送検された40代の看護師だ。
看護師は患者2人が座っている奥のテーブル近くにやって来て、足を止める。
すると突然、テーブルをものすごい勢いでひっくり返す。
ひっくり返ったテーブルに巻き込まれた患者を引きずって無理矢理移動させた。
看護師を左足を上げて患者に蹴りを入れているように見える。
物音を聞きつけたのか他の看護師が駆けつけてきて、暴力をふるった看護師はようやく患者から離れていった。
被害を受けたのは高次脳機能障害で入院していた70代の男性。
ふれあい沼津ホスピタル・看護部長：（2022年12月）
（患者のケガの程度は？）たしか左の指の擦過傷と腫脹でした。骨折はありませんでした
――腫脹とは？
ふれあい沼津ホスピタル・看護部長：（2022年12月）
腫脹とは、赤くなって腫れ上がったことです
警察によると、看護師は患者の車いすをわざと倒した上で蹴りを入れ、指が腫れるケガをさせたとみられている。
直撃取材に看護師の説明は…
なぜ患者に対して暴行をふるったのだろうか？
FNNは病院が公表する前に40代の看護師に取材していた。
――あの、○○さんでよろしいでしょうか？暴行をはたらいていたという情報があるんですが、これは事実でしょうか？
看護師（40代）：
患者さん同士のトラブルがありまして、それを止める形で（入った）。結構力がある方だったので、あの…踏ん張っている状態のまま車いすごと後ろに転倒してしまいまして…
看護師は患者のトラブルを止める際に誤って車いすが倒れてしまったと説明。
――位置関係を教えてもらいたいんですが？
看護師（40代）：
テーブルがあって患者さんがいてテーブルをガンガン押しつけているような形になっていて、もう一人が痛いやめてくれって、ずっと泣くような声でおっしゃっていて…
患者に蹴りを入れたかどうかについて聞くと…
看護師（40代）：
右足が滑ってしまって、戻している最中にこういうふうに（蹴って）みえるんです
――僕が倒れるので再現お願いします
看護師（40代）：
僕が（倒れた患者の上半身を）起こします。で、こういう感じ（蹴ったよう）になる
――それが背中を蹴っているようにって感じ？
看護師（40代）：
そうですね
今回の事件では50代の准看護師も別の患者に対して顔を殴ったり、足蹴りするなどの暴行をした疑いで書類送検されている。
2人とも警察の調べに対して容疑を認め、既に病院を退職している。
FNNは22日、病院を運営する「ふれあいグループ」に書類送検について取材したところ、次のようなコメントがあった。
「ふれあいグループ」コメント：
当法人の元職員が送検された事実については、当法人としても重く受け止めております。
今後「ふれあいグループ」では、全職員に虐待防止の研修などを行っていくという。
しかし病院関係者は、次のように話している。
病院関係者：
暴言など病院の体質は何も変わっていないです。年明けに患者・職員を対象にしたアンケートをとりましたが、結果がいまだに知らされていません。都合が悪いことがあるのかと勘ぐってしまいます
イット！ 6月22日放送より）
