ニューヨークの法律事務所で働く若手エリート弁護士が、女性4人への性的暴行で訴追された。事件が発生したのは15年前、検察はDNA鑑定による捜査などでこの男の犯行を割り出したという。
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6月5日（月）、裁判所に出廷したのは、マンハッタンにある法律事務所で企業弁護士を務めるマシュー・ニロ容疑者（35）。ニロ容疑者は、2007年から2008年の間、ボストンのチャールズタウン地区で発生した、同一犯による複数の女性へ性的暴行罪で訴追された。
この事件は、2007年8月から翌年の8月までに3人の女性がチャールズタウンで車に乗せられレイプされた事件と、2008年12月に同じ地域でジョギング中の女性が男に襲われた計4件の性的暴行事件で、いずれも未解決のままだった。
事件から15年が経過し、ボストン警察の捜査当局は、DNA鑑定などの科学捜査を再検討。民間の家系調査会社などで集められた遺伝子データから情報を得て、当時ボストンの大学に通っていたニロ容疑者を重要参考人と特定した。
FBIは、ニューヨークで弁護士として働くニロ容疑者を監視下に置き、時間をかけて証拠を収集した。検察側は「FBI捜査官が、容疑者の参加した企業イベントで、本人が使用した食器やグラスを入手しました。それをボストン警察の研究所でDNA鑑定を行った結果、容疑者のグラスと犯行時に採取されたDNA型が一致した」と述べた。
ニロ容疑者は先週、婚約者と一緒にいたところをニュージャージー州の自宅で逮捕された。婚約者は法廷に現れたが、メディアの問いかけには答えないまま立ち去った。
今回のように迷宮入りした事件が民間の遺伝子検査キットによる情報で解決するケースを最近よく耳にする。しかし警察は捜査のためとはいえ、検査キット会社から直接情報を得ることは難しい。そのため、親戚などを探すため自ら検査結果を公開するデータベースサイトがあり、そうした場所に公開された情報から犯人を絞り混んでいるという。
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