アメリカ・ミシシッピ州で、警察に助けを求め通報した11歳の少年が、駆け付けた警察官に撃たれて重傷を負った。
【警察官に撃たれた少年の証言はこちらの動画から】
警察官に銃で撃たれたのは、アドリアン・マリーくん（11）。
ABCニュースのインタビューでアドリアン君は「走って部屋から出たら撃たれました」と語った。 両手を上げて出たところを撃たれ、「テーザーのような、胸に強い打撃をうけた感じ」と話した。
アドリアン君の母親ナカラ・マリーさんよると、5月20日（土）午前4時ごろ、別の子どもの父親で元交際相手の男が逆上した様子で自宅に現れ、危険を感じたので、アドリアン君に警察に通報するよう頼んだという。
到着した警察は玄関の外から、家の中にいる全員に対し、手を上げて外に出るよう呼びかけた。母親のナカラ・マリーさんは「手を上げて出てこいと言われ、息子は出ていきました」と説明。警察官は、手を上げた状態で走って自分の部屋から出てきたアドリアン君の胸に向けて発砲したという。
母親のナカラ・マリーさんは「息子は『死にたくない』と言いました。私は倒れた息子に『死なせない』と言い続けました」と語った。
アドリアン君は病院に搬送され、集中治療室で治療を受けた。ろっ骨の骨折、肺やかん臓の損傷などの重傷を負ったが、現在は回復に向かっている。
アドリアン君は、通報の際に誰も銃を持っていないと伝えており、母親のナカラさんも現場の警察官に銃はないと改めて伝えていた。なぜ、警察官が発砲したのか明らかになっておらず、捜査が進められている。アドリアン君の家族は、事件に関与した警察官の免職を求めている。
発砲した警察官は停職処分になっており、事件から10日後の5月30日（火）、アドリアン君の家族は、市と少なくとも2人の警察官を相手取り訴訟を起こした。
（FCIニューヨーク「FCI News Catch!」）
