JR大分駅前で計画されている再開発事業。分譲住宅や商業スペースがあるタワーマンションなど2棟の建設が予定されている。大型開発の裏で、5月31日、37年慣れ親しんだ場所での営業を終えた生花店がある。37年間、駅前を見つめてきた店長の思いとは。その最後の日を取材した。

県都の一等地、再開発

JR大分駅前で計画されている再開発事業。再開発が計画されているのは大分市末広町1丁目の合わせて約5000平方メートルの土地。建物の老朽化や空き店舗などの増加を受け、地権者などでつくる組合が再開発事業を進めてきた。約20のビルや住宅が建っているがテナントの大半はすでに立ち退いていて、タワーマンションなど2棟の建設が予定されている。

大分市末広町
大分市末広町
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再開発事業により立ち退く生花店

再開発の裏で、5月31日、37年慣れ親しんだ場所での営業を終えた生花店がある。JR大分駅前にある「フラワーショップ花しん」。この場所で37年前から生花店を営んでいる。

しかし、今回の再開発事業により立ち退くことに。市内の別の場所に移転することにしているが、6月1日からビルの解体工事が始まるため、この場所での営業はこの日が最後となる。

「フラワーショップ花しん」閉店の日
「フラワーショップ花しん」閉店の日

フラワーショップ花しん店長 小代操さん:
さみしい思いで、でも悔いを残さないように頑張ろうかなって。初めて主人と始めたものですから。花屋を知らないで始めたものだから、(亡くなった主人も)どっかできっと見ててくれると思います。

閉店を惜しむ常連客が続々と

この日、店には閉店を惜しむ常連客が続々と訪れ、「長い間お疲れさまでした」「すごくお世話になりました」などと店主に感謝を伝える姿があった。

常連客:
いつも患者さんに治療の時、差し上げたりとか、包んでもらったりしてて、すごくお世話になりました。

閉店を惜しむ常連客の姿
閉店を惜しむ常連客の姿

店長は「胸がいっぱい」

そして午後4時30分、閉店の時間を迎えた。店のシャッターが下ろされ、「フラワーショップ花しん」は37年間慣れ親しんだ場所での営業を終えた。

フラワーショップ花しん店長 小代操さん:
胸がいっぱい。長い間ありがとうございましたと言いたい。もう少し(別の場所で)頑張りますので、細々とやっていきます、みなさん応援してほしい。

フラワーショップ花しん店長 小代操さん
フラワーショップ花しん店長 小代操さん

今後は市内の別の場所に移転しての営業を予定しているという。多くの人に支えられて37年。再開発を機に新たな場所で再スタートとなるが、この場所で咲かせた思い出はこの先も残り続ける。

(テレビ大分)

テレビ大分
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