石川県金沢市に何やら「10代のための秘密基地」というものが誕生した。10代と言えば多感な年頃…果たしてどんな場所なのか取材した。

「ユースセンター金沢」家でも学校でもないサードプレイス

SDGsにまつわるイベントを企画する金沢大学の学生チーム「わこころ」の凰えこさん。

凰えこさん
凰えこさん
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平井美優アナウンサー:
秘密基地って興味ありますね。
凰えこさん:
SDGsで掲げられている17の目標のうちの17番「パートナーシップで目標を達成しよう」にも関係する話題です。実は私も少しこの活動をお手伝いさせていただいているんです。

秘密基地の正体を暴こうと、稲垣真一アナウンサーが訪ねた。

稲垣真一アナウンサー:
金沢市泉野町に来ました。
凰さん:
いらっしゃいませ。
稲垣アナ:
ここはどんな施設なんですか?
凰さん:
「ユースセンター金沢」と言って10代の中高生が自分らしくいられる場所を作ろうと、家でも学校でもない第3の居場所として運営されている施設です。

大学生や大人が見守り安心して居られる場所

ユースセンター金沢は、若者支援などに取り組む金沢市の一般社団法人「第3職員室」が運営している。平日の放課後や休日に中高生が集まり、大学生などで構成するユースワーカーが見守る中、思い思いに好きなことをして時間を過ごせる場所だ。

ユースセンター金沢 高山大生さん:
「絶対これをやりなさい」というのはしませんし、したくないなと思っています。自習している子もたまにいますし、動画を作りたい子は動画を作っていますし、他のプロジェクトで会議している子もいたりとか自由に使っていますね。公民館みたいな感じと言った方が分かりやすいかもしれないです。

動画制作中の高校生にどんな動画を作っているか見せてもらった。

高校生:
こんな感じでとりあえず作っています。
稲垣アナ:
本当や、石川テレビと同じようなことをやっている。
高校生:
将来もしかしたら一緒に働いたりとか。
稲垣アナ:
その時は、宜しくお願いします。

同年代だけに留まらない交流が10代の視野を広げる

施設のプレオープン期間には実験的に様々なイベントを開催した。ちなみに凰さんも先日ある会を開いたそうだ。

凰さん:
みんなで野菜スープを作って食べながら、私の人生を語らせていただきました。
高山さん:
「えこちゃんが人生を、丸ごと語る会」というゲストで来てもらったんです。
稲垣アナ:
なんだそれ!
凰さん:
いや、とても面白かったんです。皆さん普段は大学生の話を聞くことがないので、受験の時の経験とかすごく真剣にお話を聞いてくださいました。こうしたユースセンターは海外では一般的なんですが、日本ではまだ歴史が浅いのでこの施設が果たす役割はすごく大きいと思います。

ユースセンターは子供たちにとっても魅力的な場所となっているようだ。

高校生:
普段関わらないような人と関わって自分の知見を広げられるというか、知らない世界に触れられるというのが一番楽しいですね。

高校生:
学校とか部活では全然会えない学年も違う友達がいる。大学生や大人の方とも触れ合うことができるので、いい機会ですね。

高山さん:
学校も家ももちろん大事ですが、第3の居場所も自分らしくいられる場所として、たくさん増えていくといいなと思いながら今は頑張っています。

平井アナ:
まさに「10代の秘密基地」ですし、すごく可能性を感じる場所だなと思いました。ちなみに利用料金はいくらですか?
凰さん:
無料なんです。この事業は、東京の教育NPO法人の支援事業として3年間の助成金が出ています。

高山さんは「今後地域との連携を行いながら、地域に支えられた子供たちが将来地域を支える、そんな好循環が生まれる場所にしたい」と意気込んでいる。

(石川テレビ)

石川テレビ
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