2022年11月、15歳以下の硬式テニス全国大会で優勝した中学2年生が石川県内にいる。県勢としては実に12年ぶりの快挙だ。「国際大会で優勝」が夢という中学生。その実力の裏には隠された努力があった。

運動神経抜群、クールでかっこいい中学生はいじわるが大好き!?

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金沢市の中学校に通う川西飛生さん。

川西飛生選手:
6限が一番疲れるので、6限ぐらいが一番テニスしたいなって思います。早く練習行きたいな~みたいな感じです。

川西選手は、2022年11月、福岡県で開かれた15歳以下の硬式テニス全国大会、男子シングルスで日本一となった。

石川県勢としては、12年ぶりの快挙だ。

記者:
疲れていそうですね?
川西選手:
きょうテスト返しだったんで…

テニスの時間が何より楽しみだという川西選手。

斎藤裕史コーチ:
こんな撮影セットなんや…僕は全く気にしないですけれど。
記者:
川西さんはどうですか?
川西選手:
僕は気にします。3時間も撮影するんですか?大変ですよ。

撮影クルーを気遣う、川西選手。平日は3時間、土日は4時間の練習を週に5回こなしている。

そんな川西選手の得意技は粘りのあるラリーで相手を揺さぶりネット際にボールを落とす「ドロップショット」だ。

川西選手のライバルで、12歳以下の全国大会で優勝経験がある源拓真選手も舌を巻く。

源拓真さん:
フィジカルがよくて、振り回されてもカウンターが“スゴイところ”に入る。そこが、すごいなと思います。いやらしい感じでドロップとか打ってきます。

斎藤コーチ:
川西選手はいじわるが大好きです。だから、相手の気持ちになって、相手の嫌がることがほんとによくできる選手だと思います。奇想天外なプレーは、僕も見ていて何するんだろうなって
ところはよく思いますね。

自主的に始めたテニスノート、強みは「楽しんで試合できるところ」

両親の趣味がテニスだった関係で、川西選手がテニスを始めたのは2歳の時。壁に向けてスポンジボールを打つことが大好きだったそうだ。

そして、小学4年生の時には県大会で準優勝するなど頭角を表した。

その頃から川西選手が続けているのがこのテニスノート。

書いてある内容は…と言うと「声を出してなかった」「決め球のミスが多かった」「すぐにストレートに打たないでクロスに打てた」「ミスしても堂々とする」などなど。

試合で良かった点や課題を欠かさず記録してきた。これは川西選手が自主的に始めたものだそうだ。

川西選手:
単純にテニスが楽しいんで。自身の強みは、楽しんで試合できるところだと思います。

目標は「グランドスラムでの勝利」の為

この日、川西選手は金沢市内のジムでトレーニング。

いま一番重点を置いているのが走り込みだ。

川西選手:
まあまあ疲れますよ。試合で最後まで体力持つ方なんで、そういうところで効果出ていると思います。

次のトレーニングは…

川西選手:
これお尻なんですよ、おしりのなんか鍛えるやつ。

テニスがうまくなるためにどうしたらいいのか。その一心で、良いとされるトレーニングを積極的に取り入れている。

川西選手:
ずっときついなって思ってるんですけれど、勉強と同じでやらなきゃいけないって感じです。やっぱ試合でも大事になってくるし。いろんな場所の力をつけていって、体全体でしっかり重いボールを打てるようにしていきたいです。

 

トレーニングの成果は着実に表れている。

高い打点から放つ角度のあるサーブも全国大会を制する強力な武器となった。

川西さんの次なる目標を聞いてみた。

川西選手:
これからは世界にも挑戦していきたいと思うので、まだ満足はしていないです。四大テニス大会のグランドスラムあるんですけど、それで上で勝っていけるようにしたいです。

石川から世界へ。夢への挑戦が続く。

(石川テレビ)

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