一連の広域強盗事件について警視庁のトップが初めて「犯行グループの解明、検挙に向け、全力で捜査にあたっている」と言及した。
きのう開会した東京都議会の定例会で、警視庁の小島裕史警視総監は、先月狛江市で起きた高齢女性の強盗殺人事件について触れ、関東で相次ぐ同様の事件でこれまでにおよそ20人を逮捕したと説明した。
そして「狛江の事件との関連性、犯行グループの解明、検挙に向け全力で捜査にあたっている」と述べた上で、フィリピンから移送された4人の特殊詐欺事件の容疑者についても「一連の強盗事件等を首謀したかどうかを含め、全容解明に向けた捜査を迅速に進める」と話した。
また、犯行前に資産を調べる「アポ電」や、一連の強盗事件で利用された「闇バイト」の募集や応募への抑止活動を進めるなど、防犯対策を強化する方針を示した。
都議会で警視総監が個別の事件について言及するのは極めて異例だが、自ら捜査方針を説明することで警察の意気込みを示して都民に広がる不安を和らげる狙いがあるとみられる。