広島の路面電車として知られる広島電鉄で、クラウドファンディングで支援金を集めて作った、サンフレッチェのラッピング電車がお披露目された。
“広島愛“で「目標額」達成
鈴木崇義記者:
完成した車内に入ってみると…早速!床にサンチェの足跡があります
鈴木記者:
中も紫一色という感じで、壁にもサンチェが貼られています
お披露目された外も中もサンフレッチェづくしの電車。
“広島を愛する”多くの人の思いを一つにして実現した。
2022年10月には広島電鉄とクラウドファンディング会社で支援金集めの戦略会議が行われていた。
クラウドファンディング会社の担当者:
2660万円の達成に向けて、この初動という5日間が非常に大事なポイントになる
広島を拠点に活躍する三大プロ=カープ、サンフレッチェ、広島交響楽団を応援する電車を地域の人たちと共に作り上げたいと、クラウドファンディングを利用することを決め、返礼品には広島電鉄で使わなくなった車掌カバンなどレアな品まで用意された。
クラウドファンディングは2022年11月からの2か月間で、500人以上から目標額を上回る2700万円あまりの支援金を集めた。
車内には寄付者の名前も
18日に行われるJリーグの開幕戦を前に14日から初のフルラッピングの「サンフレッチェ広島電車」は運行をスタート。
サンフレッチェ広島・仙田信吾 社長:
こんなに素晴らしいラッピング電車が完成したことに本当に感動している。遠くからでも本当に目立ちますし
車内を歩いた森崎アンバサダーは…。
森崎浩司アンバサダー:
いいですね…紫一色ですね
車内のあちらこちらにマスコットのサンチェがデザインされ、下には芝やサッカーボールまで。
返礼品として希望した支援者の名前も掲げられている。
広島電鉄 地域交流事業課・坂元麻里 係長:
窓ガラスも使いながらデザインしているのは珍しいですね。初めての取り組みだと思います
外装全体に色を使っていること自体が珍しく、実現には大きなハードルがあったという。
坂元 係長:
夜間に車のドライバーさんの視認性や視界的に阻害しないかとか、全面ラッピングに関しては、景観的に問題がないか、市からの許可をいただいた上で運行ができる。初めて公共性が高いというか、みんなで応援するんだという気持ちを大きく表現できたのは嬉しい
広島電鉄・椋田昌夫 社長:
改めて広島のスポーツ熱が非常にすごい街なんだなと、これをもっと新しいスタジアムができるまでに、どのように生かしたらいいか次の挑戦をまた考えていきたい
フルラッピング電車は、主に広島駅と広島港を結ぶ1号線で運行され、3月以降は「カープ」と「広島交響楽団」のデザイン電車も運行が始まる予定だ。
(テレビ新広島)