四大陸選手権が2月10日から開幕する。

女子代表の千葉百音は、2022年末の全日本選手権で注目を浴びた17歳だ。

自身、初めての大舞台となる四大陸選手権に向けて「物おじせずに立ち向かいたい」と意気込みを語った。

全日本では“過去最高の成績”を収める

2022年12月の全日本選手権で、千葉百音はショートで、71.06点と自己ベストを更新する圧巻の演技を披露。

全日本選手権ショートプログラム(2022年)
全日本選手権ショートプログラム(2022年)
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「もう本当にビックリして、ちょっと鳥肌が立ちました。この大きな大会で自分の演技を評価していただけたことが、この後の大会も自信につながりますし、今回すごく緊張する場面でも良いものができたのがよかった」

全日本選手権のフリー(2022年)
全日本選手権のフリー(2022年)

ショートは3位スタートで、フリーは初の最終グループ入り。その緊張感の中、冒頭3回転ルッツのコンビネーションで転倒があったものの、総合5位と過去最高の成績を収めた。

「今回の全日本選手権の大きな成果は、“最終グループで滑る”という非常に貴重な経験をさせていただけたことが、何よりの成果。その中で転んでしまったのは本当に悔しいんですけど、この後の自分のスケート人生にすごく良い経験を積ませてもらったと感じました」

かつては「遊んでくれるお兄ちゃん」のような存在だった羽生結弦さんと同じ東北高校に通う高校2年生。

年々表現力を磨き、伸びやかさと軽やかさのある滑りはいまや世界でも評価をされ始めている。

インターハイでの悔しさをバネに

今シーズンは全日本ジュニア選手権で2年連続の表彰台にも上り、推薦出場した全日本で好成績を収めた。

最高の形で2022年を締めくくった千葉。2023年の初陣は全国高等学校スケート競技選手権大会(インターハイ)。

全日本のあと、インターハイ、特別国民体育大会冬季大会(ジュニア)、四大陸選手権があるため「ジャンプの精度を高めてきた」と話す千葉。

インターハイでは全日本のフリーで失敗があった冒頭の3回転ルッツ+3回転トゥループを見事成功させる。

しかし、後半の3回転ルッツで転倒してしまい、総合3位と悔しい結果となった。

千葉は「全日本に比べるとジャンプが万全な状態ではない。試合で出し切るために必要なのは気合。次に向けて気合を入れてノーミスの演技をする練習を積んでいきたい」と気を引き締めた。

四大陸は思い切り楽しむことを目標

国体にも出場し、ショート・フリーともに1位で国体初の個人1位となった。

フリーで「ループと3連続が非常に危なかったが、なんとか耐えられた」とすべてのジャンプを気合で締めたという。

千葉にとって主要国際大会の出場は、今回の四大陸が初めてとなる。

全日本選手権のフリー(2022年)
全日本選手権のフリー(2022年)

「シニアの大きな大会に出るのは初めて。すごく楽しみなのが半分と緊張が半分」と今の心境を語る。

また、緊張と戦うことは覚悟の上だといい、だからこそ「いつも通りの自分をコントロールした良い演技ができるということが大前提。

試合で出し切るためには、やはり気合が必要。物おじせずに立ち向かいたい。とにかく思い切り楽しむことを目標に頑張りたい」と初の大舞台でさらなる飛躍を誓った。

四大陸には男子は島田高志郎、佐藤駿、三浦佳生、女子は渡辺倫果、吉田陽菜、千葉百音、ペアは三浦璃来・木原龍一組、アイスダンスは村元哉中・高橋大輔組、小松原美里・小松原尊組が出場する。

四大陸フィギュアスケート選手権2023
フジテレビ(※関東地区ほか)にて3夜連続放送

■男女ショート
2月10日(金)深夜1時35分~3時35分
■ペアショート&リズムダンス&女子フリー
2月11日(土)深夜1時45分~3時45分
■ペアフリー&男子フリー
2月12日(日)深夜0時30分~2時30分
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/four-continents/index.html

フィギュアスケート取材班
フィギュアスケート取材班