南極の昭和基地で観測している二酸化炭素濃度が2022年、観測史上最高となる見通しだとわかった。

第64次越冬隊員・瓢子俊太郎さん「このラックと先端で大気を採取して、そのままケーブルラックを通って観測塔の中で分析をしているんです」

南極は、人の活動による二酸化炭素の排出がほぼないなど、長期の濃度の観測に適していて、国立極地研究所は、1984年から観測を続けている。

第64次越冬隊員・瓢子俊太郎さん「南半球っていうのは、なかなか陸が少なくて、観測地点っていうのが、すごく少ないです。かつ、こんな極地の場所で、人為的な二酸化炭素がなかなか出てこない地域になるので、そういう場所で地球のことを測れる南極っていうのは、素晴らしいところだと思います」

極地研によると、南極の二酸化炭素濃度は、毎年増加していて、2022年も観測史上最高となる見通しだという。

第63次越冬隊員・根岸晃芸さん「毎年毎年、最高値を更新しているような状態です。おそらく、ことしも最高値になるのではないかと思われます」

第64次越冬隊員・瓢子俊太郎さん「このモニタリングは、ずっと続いている観測でして、これを絶やさないように自分が1年間持続し続けるように頑張って行きたいと思います」

気候変動に具体的な対策が求められる中、二酸化炭素の排出量が増え続けている現状があらためてわかり、地球規模の対策が急がれる。