石川県金沢市からほど近い、内灘町に、人気の海水浴場がある。ここは、波打ち際まで200メートルもある、広大な砂浜が自慢の海水浴場だ。延長約9キロメートル、幅約1キロメートルの砂浜は、鳥取砂丘に次ぐ日本三大砂丘の1つと言われているこの内灘海岸で今、大きな問題が起きていた。

日本三大砂丘の1つ「内灘海岸」に放置された海の家

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これは1999年の内灘海岸。多くの人が海水浴を楽しんで賑わっている。

そして海の家も大盛況だ。

しかし、今、内灘海岸で「海の家」は営業していない。内灘海岸にはかつて3軒の海の家が営業を行っていた。ところが2016年9月、海岸を管理する石川県は、海の家を営業していた管理組合に対し土地の占有許可を延長しないと決定。つまり海の家が営業できなくなったのだ。

石川県によるとくり返される深夜の騒音や治安の悪化、ごみの不法投棄などが理由だったと言う。

しかし、海の家の建物は、その後、撤去されることなく、約6年あまりにわたり放置されていた。

かき氷のシロップもそのまま…放置された海の家

秋末械人アナウンサー:
こちら内灘海岸には現在もこのように海の家が残っていて砂に埋もれるような状況になっています。さらには劣化もかなり激しくなっています。

営業が停止してから約6年あまり…。

建物の周りには柵が設置され所有者に対し撤去を求める看板も設置されている。

秋末アナ:
こちらからは中を見ることもできますが、かき氷のシロップの容器が置いてあるなど、海の家が放置されたままだということがよくわかります。

近くの住民は…

秋末アナ:
建物だけ残っているのはご存じですか?

住民:
残っている様子はなんとなくわかる。景観としてよくないとは思う。

住民:
風化してボロボロになったらみっともないのはみっともないし、周りに迷惑をかけるようなことがあったら良くないね。

放置から6年あまり…町を挙げて県に要望

馳知事のもとを訪れた地元・内灘町の川口町長。

海岸を管理する県に対し、放置された海の家を県が所有者に代わって撤去する行政代執行を求めた。

内灘町千鳥台町会 福塚正三町会長:
近隣の海岸がきれいに活性化されれば、住んでいる住民も安心して楽しく魅力ある町になると思います。

この要望に馳知事は…

馳知事:
県と町と地元の皆さんと方向性を合わせて、解決に向けて努力を続けて行くこのことを誓い合いたい。

と前向きな姿勢を示していた。

ところで、海の家の撤去にはいくらくらいかかるのか?

県などによると、約2千万円ほどかかると言う。一方、県は海の家の管理組合に対して、文書で13回にわたって撤去するよう指導を行ってきたというが、管理組合側は応じていない。

この状態が続くと安心して子供を砂浜で遊ばせられないと言う人もいる。海岸は、大人も子供も安心して遊べる場所であってほしいと思うのだが…。

(石川テレビ)

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