新型コロナウイルス関連の公的融資をめぐり、約2億9000万円をだまし取った罪に問われている現役市議の女に対する初公判が行われた。

詐欺の罪に問われているのは、大阪・寝屋川市の市議・吉羽美華被告(42)。

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上下白のスーツ、髪は後ろで1つに結び、目線をきょろきょろさせるなど落ち着かない様子で法廷に現れた吉羽被告。

職業を聞かれると、高い声で「市議会議員です」と答えた。

起訴状などによると、吉羽被告は2020年、犯行グループの男女と共謀して、福祉施設や医療法人に新型コロナの公的融資を受けさせ、業務委託料などの名目で、3つの事件であわせて約2億9000万円をだまし取ったとみられている。

起訴内容について聞かれた吉羽被告は「起訴された事実すべて争います。わたしは詐欺を企てていません」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。

大阪・堺市の福祉施設に融資を申し込むよう持ちかけた吉羽被告ら男女5人は「業務委託料を支払えば返済が不要になる」などと、うその説明をしたとみられている。

その際、吉羽被告は市議の名刺を見せ信用させていたという。

(イメージ)
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“市議”という立場を悪用し、現金をだまし取ったとみられる吉羽被告。

しかし、20日の法廷では「詐欺師の渡部に利用されて、加担したと誤解されて誠に残念です」と供述。

一方、一部の事件で共謀したとして詐欺罪で起訴された大阪府の無職・渡部秀規被告(48)は、11月7日の初公判で「すべて認めます。争いはありません」と述べ、弁護側も争わない姿勢を示した。

吉羽被告は去年の寝屋川市議会で…

吉羽美華被告
わたし自身、子育てをしております。毎日5時前に起きて、朝の怒濤の3時間を終えて、8時過ぎに市役所に来ますと、すでに来庁者もいますしし、現場も動いております

政治活動費を捻出するためとして自らの写真集を発売し、話題になっていた吉羽被告。

2017年の衆院選では、小池都知事が立ち上げた希望の党から立候補し、小池都知事の応援を受けたが、落選。

そのあと2019年、寝屋川市議に出馬、当選していた。

(イット! 12月20日放送より)