使用済みの製品をゴミにせず繰り返し大切に使う「リユース」。いわゆる再利用を通じて子供たちを笑顔にしている会社が石川県金沢市にある。着目したのはパソコンのハードディスクだ。

パソコンの「ある部分」に注目し子供たちに笑顔を届ける

石川県金沢市の石川パソコン修理センター。2017年に創業し、企業や個人から依頼されたパソコンの修理を行っている。

鳳えこさん:
こんにちは!お願いします。たくさんのパソコンが並べられていますが、こちらはどんなパソコンなんですか?

DREAM WORKS 忠田浩兵社長:
はい、これは元々廃棄される予定だったパソコンを弊社で修理して、元通りに使えるようにした「リユースパソコン」なんです。

鳳えこさん:
捨てられるはずのパソコンがまた使えるように蘇るんですか?

DREAM WORKS 忠田浩兵社長:
そうなんです、ちょっとこちらに来てもらえますか?

案内されて向かったのは、修理ルーム。

DREAM WORKS 忠田浩兵社長:
この廃棄予定のパソコンはハードディスク(HDD)と呼ばれるデータの記憶装置の部分が壊れているんですが多くのパソコンでこのハードディスクの劣化により動作が遅くなったり使えなくなったりすることが多いので、この部分を新しい高速な部品に替えてあげることで、パソコンの寿命をさらに延ばして再利用することができます。

これまで培ったパソコン修理の経験から、ハードディスクの劣化が故障の原因となっているケースが多いそうだ。そこで、ハードディスクを交換することで、まだまだ現役で活躍できるパソコンが多いと言う。

中古パソコンをそのまま売るのではなく、ハードディスクや部品を交換し、修理してから販売するという店は石川県内では珍しいと言う。ワードやエクセルなどのソフトも入って価格は通常の半額程度ととてもリーズナブル。

売れれば売れるほど子供たちに恩恵が!

さらに…

DREAM WORKS 忠田浩兵社長:
実は私たちの会社では、リユースパソコンが10台売れると児童養護施設などにパソコンを1台寄贈するという取り組みをしています。

DREAM WORKS 忠田浩兵社長:
パソコンがあることで色んなことを調べて学習することができるようになった、というお声や高校生でパソコンのスキルを身に着けたことで就職ができた、というお声がありました。パソコンには無限の可能性があると思っているので、もっとたくさんの方にリユースパソコンを届けていきたいです。

1人1台パソコンが始まった小中学校では、インターネットを使った宿題が出ることもしばしば。寄贈した福祉施設から喜びの声が届いているという。

世界で1年間に廃棄されるパソコンや携帯電話、テレビなどの「電子ゴミ」は、約5300万トン。2030年には7400万トンに増加すると予想されている。リユースパソコンの販売で、消費者は安くパソコンを購入でき、子供たちも笑顔になり、パソコンのゴミを減らすこともできる。一石三鳥の取り組みがどんどん広がることを期待したい。

(石川テレビ)

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