兵庫県明石市の名物といえば「明石焼き」だ。北陸・石川では、明石焼きを食べられるところは限られるが、本格的な“だし”と「ふわとろ」食感のハーモニーを楽しめる店を発見。明石市出身の店主のこだわりが光る店を取材した。

石川で本場の明石焼きを食べられる店とは

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客:
だし、だしがおいしい!

客:
トロトロなの、これね。関西のたこ焼きとも違うわ。

客:
3週間に一度ですね、店に来るのは

ディレクター:
3週間に一度、明石焼きを食べないと気が済まない?
客:
ええ!

この明石焼きを提供しているのは、羽咋市(はくいし)の閑静な住宅街の一角にある、「ぺちゃくちゃ屋」だ。

店主は、兵庫県生まれの坂本久子(さかもと・ひさこ)さん(72)店を開いて17年。ずっと1人で店を切り盛りしてきた。

竹内章アナウンサー:
店名がぺちゃくちゃ屋でしたっけ?
店主 坂本久子さん:
そうそう、大阪ののりで、つけた。皆さんとぺちゃくちゃ仲良くしゃべりましょうと言う意味でつけました。半分、のりです。

竹内アナ:
大坂ののりってことは、坂本さんは関西のご出身?
坂本さん:
そうです。(兵庫県)明石市です。向こうに住んでいたんですけど、お父さんが仕事を辞めたときに、お父さんの地元のこっち(羽咋市)に帰ってきたんです。

竹内アナ:
お店の作りって言うのは、普通の住宅ですよね?
坂本さん:
普通の家です!ただいま!って入ってこられるようなとこですよね。

竹内アナ:
坂本さんが住んでいらっしゃった家を利用してお店にしている?
坂本さん:
増改築なしです。
竹内アナ:
でもこういう、空間だからこそ、落ち着きますよね。
坂本さん:
そうあってほしいんですけどね。

竹内アナ:
それこそ、店名のぺちゃくちゃ屋、ぺちゃくちゃしやすい雰囲気じゃないですか。
坂本さん:
お客さんの(滞在時間が)長いんです。回転率は悪いですよ(笑)まあ、それも私がそんなの好きだから。楽しいですよぉ!

竹内アナ:
明石焼きって食べたことがないような気がしているんですけど…、たこ焼きとは違うんでしたっけ?
坂本さん:
たこ焼きは、ソースで食べるんですけど、明石焼きって言うのは、本場に行けば、明石焼きじゃなくて、「玉子焼き(たまごやき)」って言うんです。

坂本さん:
たまご焼きと茶碗蒸しの真ん中くらいのとろっとろっとしたものをかつおのきいたおだしで食べるんです。それが明石焼きなんです。あっさりと。

竹内アナ:
形的には似ているけれど、ぜんぜん、別物?
坂本さん:
別物です。中は、タコ入っていますけどね。

とろっとろの明石焼きを作ってもらうと…

竹内アナ:
生地には何が入っているんですか?
坂本さん:
小麦粉、じん粉と塩、しょうゆです。

竹内アナ:
じん粉って何ですか?
坂本さん:
じん粉とは明石焼きを作る上で欠かせない粉なんです。

竹内アナ:
で、そこに卵を入れるんですね?
坂本さん:
1人前に1個です。

明石焼きに欠かせないのがだし。昆布やサバムロアジ、カツオなどから取っただしで、一番だしはつけ汁に使い、二番だしは明石焼きの生地に入れる。

いよいよ明石焼きを焼く

明石焼きを調理する音:
ジュー

坂本さん:
良い音ですよねぇ!ここにタコが入ります。

竹内アナ:
タコが大きいですね
坂本さん:
小さいと寂しいもん

坂本さん:
ぼちぼち1回目を混ぜます。一生懸命、混ぜます!たこ焼きは1回で済むんですけど、明石焼きは何回も何回も、さわってさわってさわって…

竹内アナ:
この鉄板は、鉄じゃないんですか?
坂本さん:
銅です。
竹内アナ:
明石焼きは銅なの?
坂本さん:
銅板は火の通りが良いんですって。

竹内アナ:
あんまり銅板なんて売ってないのでは?
坂本さん:
明石行かないと無いですわ

坂本さん:
これで終わりです。ここからが面白いんですよ。
竹内アナ:
なんですか?これは

坂本さん:
はい、行きまーす。1、2の3!

坂本さん:
ジャン!できましたぁ。

竹内アナ:
これは明石焼き専用の?
坂本さん:
そう、明石焼き専用の台です。

坂本さん:
昔はげたの上に乗せて食べていたらしいんですけど、それだと都合が悪いって言って、片歯を取って、一本にしたんですって。

焼きたてふわっふわの明石焼きを食す

ふわっふわの明石焼きを頂く。

竹内アナ:
どのように食べれば良いんですか?
坂本さん:
一個、だしに入れて、この中で半分に割ってもらって。おつゆと一緒にズルズルッと食べていただくのが、一番おいしいと思います。

竹内アナ:
ふわとろですよ、確かに。いただきます!

竹内アナ:
おいしぃー。これはおいしいですねぇ。クリーミーで、卵の味もあるし。

竹内アナ:
何と言ってもカツオの…
坂本さん:
おだしですよねぇ
竹内アナ:
いいですねぇ、あっさりっていうのが、すごくわかるって言うか。

竹内アナ:
関西出身の明石焼き好きな人をはじめとして、一日でも長く、こちらの店はやって欲しいと思っているのでは?
坂本さん:
まぁ、私もいい加減、年ですし、できる所までやって、あとはもう、ね、楽しく旅行でも行ってすごそうかなあって。そんなに年が年だし、頑張れる自身も無く・・・でもやれるところまではやります。

石川県では珍しい本場の「明石焼き」を食べさせてくれる店。金沢からは小一時間ほどかかるが、是非、車を走らせて行ってみてはいかが?

(石川テレビ)