国産初の新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」の日本全国への本格的な供給が始まった。これまでの薬と何が違うのか、どのような効果が期待できるのか。専門医である近森病院感染症内科部長の石田正之医師に聞いた。

新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」 全国に供給開始 

塩野義製薬が開発した国産初の新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」。11月22日に緊急承認され、28日に全国の医療機関や調剤薬局への本格的な供給が始まった。対象は12歳以上。これまでの治療薬と違い、重症化リスクが低い軽症の患者に使えることが一番のポイントだ。

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高知市にある近森病院には11月28日にゾコーバが入荷されていて、希望する患者にはできるだけ処方する方針。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
イメージとしてはインフルエンザの時の「タミフル」であるとかそういう風な形で、比較的対象となる間口は広い薬

ゾコーバは発熱、咳、倦怠感、のどの痛み、鼻水や鼻づまりといった新型コロナの症状を緩和する効果があるとされている。ただ、服用には注意点があるという。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
妊婦さんや授乳婦さんは(服用が)難しいです。薬の飲み合わせで、飲んでいるお薬によって使えない方も出てきます。できるだけ発症から早く(服用)開始というのが望ましいので、発症してから3日以内72時間以内に診断されて、投与を開始するのが今のところ処方の対象

服用は1日1回5日間。初日に3錠、2日目から5日目までは1錠ずつ。石田医師によると、下痢や頭痛といった副作用が現れる場合もあるという。

市販の解熱薬との違いは。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
ウイルスに対しては直接的に何も作用しないということになるわけですね、普通の薬(市販薬)は。ゾコーバはウイルスの増殖を抑える、ウイルスに直接的に作用する。だいたい3回飲むとウイルスは約90%減ると言われていますし、抗ウイルス薬を使わない場合と比べると1日~2日くらいは(ウイルスが)早く体の中から消えると言われています

第8波で感染者数が増加傾向にある高知県。ゾコーバで感染拡大に歯止めはかけられるのだろうか。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
すごく期待される薬とはいうものの、併用の問題などの足かせがあるので、なかなかこの薬が出たからといってコロナの診療とかコロナの状況をガラッと変えることができるのか、ゲームチェンジャーみたいな形になるのかと言われると、残念ながらそれはちょっと難しい

とはいうものの、重症化リスクが低い軽症の患者に処方できるという観点からメリットがあると言います。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
(感染が)広がる場合は陽性者がいて、その人がどんどんいろんなところに行けば行く程、広がりやすい。そういう人たちに早めに薬を投与してウイルス量を減らすことができれば、感染拡大の規模を縮小できる可能性はあるかなと思います

(高知さんさんテレビ)