プロ野球への目標を身近に持てるようにと企画された「NPB12球団ジュニアトーナメント」。
12月、この大会に楽天イーグルスジュニアのメンバーとして出場する雫石町の小学生には、憧れの兄から託された夢があった。

目標は大好きな5歳上の兄

グラウンドに響くバットの快音。

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鋭い打球を放つのは、スポーツ少年団・御所ブルーサンダースの米田秋斗くん。岩手・雫石町の小学6年生だ。

数々のプロ野球選手を輩出する日本プロ野球のジュニアチーム12球団のうち、楽天イーグルスのメンバー16人に、2022年9月に選抜された。

御明神小学校6年 米田秋斗くん:
ほかのチームにもすごい選手がいたのでびっくりした。レベルが高いところで戦えるからうれしい

特徴は元気の良さ。こうした姿勢が評価され、楽天ジュニアでは副キャプテンに抜てき。セカンドのポジションからチームをけん引している。

御所ブルーサンダース 川崎真吾監督:
普段から元気があって声が大きい選手。チームを鼓舞するような声が出るのが特徴だと思う

さらに驚かされるのは肩の強さ。遠投の距離を測ってみると、78.5メートル。県野球協会によると、小学6年生の平均は50メートル前後、秋斗くんはそれを30メートル近く上回る。

小学生離れした秋斗くんには、野球をするうえで目標にしている人がいる。

御明神小学校6年 米田秋斗くん:
お兄ちゃんのような高校野球で活躍できる選手になりたい

それは大好きな5歳上の兄・藍斗さんだ。藍斗さんは盛岡市立高校硬式野球部の3年生。夏の県大会ではツーランホームランを放つなど、強打のショート兼ピッチャーとして活躍した。

兄・藍斗さんと
兄・藍斗さんと

この日は藍斗さんがグラウンドを訪れ、秋斗くんの練習をサポート。練習の終わりには、キャッチボールの相手となって投げ方の手本を示していた。

御明神小学校6年 米田秋斗くん:
自分も球がお兄ちゃんみたいに速くなりたい

「お兄ちゃんが使っていた道具だから」

5人きょうだいの4番目に生まれた秋斗くん。週の半分は家族全員で祖母の家を訪れ、愛情いっぱいの手料理を食べている。この日のメニューは、秋斗くんの大好きなぶり大根と、手羽先のから揚げ。

約1合のコメが入るというどんぶりで、兄と競うように箸をすすめると、あっという間に炊飯器が空に。藍斗さんは3杯、秋斗くんは2杯、食事の量もかないません。

兄・藍斗さん:
これ以上食べないとだめ。まだまだ甘い

父・智美さん:
どんなスポーツも食べるのが仕事。食べてもらわないと困る

食事が終わると、日課にしている1000本の素振り。藍斗さんがつきっきりでスイングを指導する。

そして、秋斗くんは身に着けている手袋とバットを人1倍大切にしている。きょうだいが多く、ほしい野球用品を我慢してきた兄・藍斗さんが、自分のような思いはさせたくないと、お小遣いを切り詰めて買ってくれたり、おさがりでくれたりしたものだからだ。

兄・藍斗さん:
自分は小さい頃の夢がプロ野球選手だったけど、それがかなえられなかった。弟にはプロ野球選手になってほしいし、うまくなってほしい

御明神小学校6年 米田秋斗くん:
お兄ちゃんが使っていた道具だから、打てるような気がする。お兄ちゃんがかなえられなかった目標だから、お兄ちゃんのためにしっかりプロ野球選手になりたい

ジュニアチームが日本一をかけて争うトーナメントの大会が12月に迫り、秋斗くんが意気込みを語った。

御明神小学校6年 米田秋斗くん:
特大ホームランを打ちたい。お兄ちゃんみたいになりたいし、お兄ちゃんよりもっと上にいきたい

兄から夢を託された雫石町の期待の星が、12月、全国で大暴れする。

(岩手めんこいテレビ)