10月11日に始まった「全国旅行支援」だが、各地で補助金を上回る予約があり、予約を停止する事業者が相次いでいる。

事業継続のために…大阪府では約37億円の補正予算

大阪府ではキャンペーンを継続するために、約37億円の補正予算案が可決された。10月11日にスタートした政府の観光事業喚起策「全国旅行支援」は、旅行の代金が40パーセント割引され、旅先で使えるクーポン券を受け取ることができる。

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事業の主体は各都道府県で、大阪府は国から260億円の補助を受け「大阪いらっしゃいキャンペーン」として実施しているが、開始直後から予約が殺到して、早々に予算が尽き、予約を停止する事業者もあった。

10月21日に、国から約24億円の追加補助が決まったことから、大阪府は2021年度に使わなかった補助金と合わせて、約37億円の追加予算を盛り込んだ補正予算案を議会に上程し、可決された。

大阪府 吉村洋文知事:
(予算確保で)一時的に(予約)再開になると思うが、いつまで続くかというと、大阪は人気のエリアになるから、そう長くは12月末ぐらいまでは持たない

大阪府 吉村洋文知事:
予算が難しいということであれば、継続は難しい

再開も…手放しで喜べない旅行会社の本音

予算の確保を受けて、停止していた事業者の「大阪いらっしゃいキャンペーン」の予約は11月2日から再開されるということだ。しかし大阪市内のこの旅行会社では手放しでは喜べない実情もある。

摂陽観光 藤原雅彦社長:
予算がどれだけついてくるのか分からないので、状況を毎日チェックするしかない。兵庫県はきょう(11月1日)から再開することに。逆に愛知県は11月2日から販売停止

摂陽観光 藤原雅彦社長:
国が一括して管理している制度じゃないので、各県の事情がいろいろあると思うけど、本当に変わります」 GoToトラベルと違って、各都道府県ごとに事務作業が異なり、複雑だといいます。

摂陽観光 藤原雅彦社長:
全ての県が少しずつ違うことをやっている。それに合わせてクーポン券の渡し方とか、必要な書類とか、本当に違う。全国統一の書式様式をしていただくのが、私たちの本当の希望です

 混乱を収めて、観光業を盛り上げることができるのだろうか。

(関西テレビ「報道ランナー」11月1日放送)

関西テレビ
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