トランプ大統領は、14日、自身のSNSで「ホルムズ海峡を通じて石油を受け取る国々は航行の安全を確保する必要がある」として、日本・中国・韓国・フランス・イギリスに対して、「艦船派遣」を求めた。さらには15日、「7カ国と交渉中。影響の大きい国々が関与すべき」とした。

中東への自衛隊派遣は、実際にあり得るのでしょうか。

外交安全保障に詳しいキヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さんによると、「自衛隊を送らざるを得ない状況」になっているということだ。

■「日本の防衛は自分たちでやれ」と言われかねない

事実上の封鎖状態にあるホルムズ海峡を航行する、タンカーなどの船舶護衛の協力について、トランプ大統領は中国にも”艦船派遣”を呼びかけた。

今回、日本が派遣を断って、中国がアメリカに協力するとなれば、米中関係は一気に縮まる一方で、日米関係が一気に冷え込む可能性があるという。

また、トランプ大統領はディール=取引を重視するため、今回、日本が自衛隊派遣を断れば、日本の防衛、尖閣諸島や台湾問題などは『日本の防衛は自分たちでやれ』と言われかねない、非常に難しい状況だということだ。

左:橋本和花子キャスター 右:青木源太キャスター(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)
左:橋本和花子キャスター 右:青木源太キャスター(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)
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■呼びかけの中に「中国」を入れた目論見は…

元フジテレビ解説委員の風間晋さんがホルムズ海峡の問題について解説した。

風間晋さん:ホルムズ海峡の問題がクローズアップされてきている最大の理由は、もっと早く決着がつくと思っていたのが長引いて来ていることが実情だと思うんですね。航行の安全の云々を言うんだったら、まずはイスラエルとアメリカが攻撃止めなさいよっていう話じゃないですか。

関西テレビ・江口茂報道デスク:トランプ大統領の呼びかけの中に中国が入っているが、これまでなかったケースです。

中国は、いわばイランの後ろ盾になっている国。それにも関わらず、トランプ大統領が中国に呼びかけるということは、今月末に米中首脳会談がと予定されていますけれども、トランプ大統領のディール=取引ができるのではないかという目論見があるようですね。

トランプ大統領は艦船派遣を呼び掛け(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)
トランプ大統領は艦船派遣を呼び掛け(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)

■自衛隊派遣を断ると、トランプ大統領にとっては“願ったり叶ったり”の状況に?

風間さんはトランプ大統領の心理状態をこのように分析した。

風間晋さん:トランプさんは『ボーン』とピンボールみたいなものを投げて、それに対する対応を見て、日本がどう対応するのか。あるいは中国がどう対応してくるのかを見た上でそれを自分にとって有利に利用したい。そういうやり方をする人だと思う。

青木源太キャスター:関税の時もそうですよね。割と厳しめのルールをいきなり出して、それぞれ交渉を始める。

風間晋さん:中国と日本とアメリカの三つ巴の状況を計算した上でやってきたのかどうかは分からないけれども、例えばこれで『日本が断って中国が乗っかってきたら大変だ』というような、そういう見方をしてくれることは、トランプさんにとってはすごく願ったり叶ったり。“利用できる”と思うんじゃないでしょうか。

風間晋さん(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)
風間晋さん(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)

■高市総理は『法律の範囲内で何ができるかを検討中」

高市総理は16日午前、国会で「護衛艦の派遣については、日本の法律の範囲内でどのように日本関係の船舶及び乗員の命を守っていくか、何ができるのかを検討中です」と答弁。

アメリカのイラン攻撃の法的評価については、「日米首脳会談で国際法上の法的評価について議論するつもりはない」と述べた。

関西テレビ・江口茂報道デスク:自衛隊を派遣せるためには、法的な根拠が必要です。高市総理は『法律の範囲内で何ができるかを検討中』と答弁した。頭を相当悩ませているということだと思います。

一方で、イラン攻撃の法的評価について、『議論するつもりはない』と発言した。ここを避け続けたら、ここから先、どういうふうに何を判断するのか、私も首をかしげるところですね。

非常に難しい立場の中で、19日に日米首脳会談が行われる。

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年3月16日放送)

高市総理(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)
高市総理(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」より)
関西テレビ
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