「令和の大改修」が進められていた岡山城は、2022年11月3日にリニューアルオープンする。岡山市内には、あちこちに岡山城のリニューアルを伝える“のぼり”が。
この“のぼり”にデザインされたちょっと変わった形の謎に迫る。
より“訪れやすく、歴史を感じる”城に
現在の岡山城天守閣は、1966年に鉄筋コンクリートで再現されたもの。
2021年6月から大規模な改修工事に入り、耐震補強やバリアフリー化が進められた。城内の展示は、岡山市出身の歴史学者、磯田道史さんが監修し、「岡山ゆかりの歴史人物のドラマ」が感じられる展示になるという。
岡山城の天守閣が“いびつな形”なのをご存じだろうか。裏に回ると、1層目が突き出しているのがわかる。石造りの天守台は築城当時からのものだが、やはり同じような形をしている。この形を上から見ると、五角形、しかもいびつな「不等辺五角形」であることがわかる。
城の形は四角形を組み合わせたものがほとんど。五角形で、しかも左右非対称なのは全国でもまれ。なぜ“いびつな形の天守台”になったのか？
岡山市観光振興課によると、「もともとの地形を生かした」のが理由だという。「強固な地盤にあわせて天守台を造ったところ、このような形になったのでは？」とのこと。ただ、はっきりとした理由はわかっていない。
岡山城を象徴する、この「不等辺五角形」を採用したのが、岡山城リニューアルを告知するロゴのデザイン。中には、宇喜多、小早川、池田という歴代城主の家紋があしらわれている。
城主の“香り”もよみがえる！？
岡山城リニューアルにちなんだ商品も登場した。過去に“戦国武将の匂い袋“などを販売してきた岡山市北区の仏具店「三香堂」は、“岡山城主香”と名付けた線香を発売。
歴代城主をイメージした香りで、初代城主・宇喜多秀家、2代城主・小早川秀秋、3代城主・池田忠継の3種類がある。ちなみに宇喜多秀家は“香木白檀の甘い香り”。「岡山市街の礎を築いた宇喜多親子を身近に感じてもらえたら」と三香堂の森脇亮介さん。
華やかにリニューアルを祝う
華やかにリニューアルを祝う11月3日のリニューアル当日は、午前8時45分からオープニングセレモニーが行われ、6日まで武将隊の演武合戦や歴史トークなど、さまざまなイベントが予定されている。
また、11月27日までプロジェクションマッピングが行われ、岡山城を美しく彩る。
（岡山放送）
