バスケットボール女子日本代表は、9月22日にオーストラリア・シドニーで開幕する『FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022』へ参戦する。

14回目の本戦出場となる今回は、これまでとは違った意味を持つ大会になるだろう。

東京オリンピックで銀メダルを獲得し、国内のみならず世界からの注目度も上がった日本は、今や世界から追われる立場となった。目指すのは、頂点、金メダルだ。

ワールドカップで金メダルを目指す恩塚亨HC(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA
ワールドカップで金メダルを目指す恩塚亨HC(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA
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東京オリンピック後、それまでチームを率いていたトム・ホーバスヘッドコーチ(現男子代表ヘッドコーチ)から、恩塚亨ヘッドコーチへと体制が変わった。

恩塚JAPANとして初の国際大会、若手メンバーを中心に臨んだアジアカップでは全人未踏の5連覇を達成、今年2月に行われたワールドカップ予選も勝ち抜き、本戦出場を決めている。

7月には千葉でトルコと、8月には仙台でラトビアと対戦した国際強化試合も4連勝と、躍進は止まらない。

恩塚JAPAN勝利の鍵は「脅威のディフェンス」

日本の持ち味は高確率で沈める3ポイントシュートもさることながら、その『ディフェンス力』に着目したい。

ガードが前からプレッシャーをかけ、一瞬でも隙を見せればスティールから速攻。またはダブルチームで追い詰めボールを奪うという場面が試合の中で多く見られる。恩塚ヘッドコーチが目指すのは、「激しいディフェンスで相手を削る」こと。ミスを誘い、体力を消耗させるのだ。

選手たちも口々に「ディフェンスから」というように、日本に勢いをもたらすのはディフェンスからリズムを作った時。選手たちは躍動し、圧倒的強さで、相手を日本のペースに巻き込んでしまう。

「重要なのはディフェンス」だと語る髙田真希選手(2月13日、対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦より)(C)FIBA
「重要なのはディフェンス」だと語る髙田真希選手(2月13日、対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦より)(C)FIBA

今大会も主将を務める髙田真希選手も「重要なのはデイフェンス」だと語る。8月に行われた強化試合、ラトビア戦でのGAME1では、33のターンオーバーを誘った。

恩塚体制になって約1年。ヘッドコーチが目指すバスケットボールがどこまでチームに浸透し、選手たちが体現できるのかという点においても注目である。

シドニーの地へ向かう12名が決定!

9月8日、恩塚ヘッドコーチから読み上げられる形で、ワールドカップへ臨むメンバーが発表された。

12名は以下の通り。

#3 馬瓜 ステファニー
#5 安間 志織 
#8 髙田 真希 
#10 渡嘉敷 来夢 
#14 吉田 舞衣 
#23 山本 麻衣 
#31 平下 愛佳 
#32 宮崎 早織
#52 宮澤 夕貴 
#75 東藤 なな子 
#88 赤穂 ひまわり
#99 オコエ 桃仁花

ポイントガードとして選出された山本麻衣選手(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA
ポイントガードとして選出された山本麻衣選手(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA

WNBAでの1シーズン目を終えた町田瑠唯選手は今回不参加、ポイントガードポジションの争いが合宿から激化していたが、安間選手、山本選手、宮崎選手で臨むことになった。

同じくポイントガードとして選出された宮崎早織選手(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA
同じくポイントガードとして選出された宮崎早織選手(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA

また、渡嘉敷選手は今年2月のワールドカップ予選以来の公式戦への出場。怪我のため東京オリンピックには出場していないが、国際大会経験は豊富。

身長193cm、その唯一無二の高さと安定したプレーでインサイドの要となる。

2月のW杯予選以来の公式戦出場となる渡嘉敷来夢選手(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA
2月のW杯予選以来の公式戦出場となる渡嘉敷来夢選手(2月10日、対カナダ戦より)(C)FIBA

今回、日本の強みでもある3ポイントシュートに着目してみると、東京オリンピックで活躍し、5連覇を達成したアジアカップではキャプテンも務めたシューター林咲希選手は不参加、東京オリンピックメンバーで2月の予選まで活躍した三好南穂さんは引退となった。

着実に力をつけている平下愛佳選手(2021年8月11日、U19女子ワールドカップ対スペイン戦より)(C)FIBA
着実に力をつけている平下愛佳選手(2021年8月11日、U19女子ワールドカップ対スペイン戦より)(C)FIBA

もちろん全員が3ポイントシュートを打つことができるのが強みたる所以だが、ここぞという場面で決める勝負強さをどこまで発揮できるか。

期待がかかる若手選手、東藤なな子選手(2021年9月29日、女子アジアカップ対韓国戦より)(C)FIBA
期待がかかる若手選手、東藤なな子選手(2021年9月29日、女子アジアカップ対韓国戦より)(C)FIBA

着実に力をつけている吉田選手、平下選手、東藤選手など、若手の選手たちにも期待したい。

アメリカに勝って金 “あとひとつ”の壁を越えるため

思い起こせば、前ヘッドコーチであるトム・ホーバス氏が東京オリンピックで金メダルを獲得すると語った時、その言葉を「夢」ではなく「目標」であるということを、何人の人が本当の意味で理解していただろう。

前回大会、2018年にスペインで行われたワールドカップで日本は9位。この大会にも、女子日本代表は、2020年東京オリンピックで金メダル獲得を目標に臨んでいた。

そこからチームはぶれることなく成長を続け、東京で銀メダルという成績を収めた。

そこに立ちはだかったのは、FIBAランキング1位のアメリカ。この、あとひとつの壁を越えるためにも、初戦からの1試合1試合が重要になる。

今回のワールドカップは更なるプレッシャーの中で、女子日本代表は世界と戦う。恩塚ヘッドコーチが大切にしている「ワクワクするマインド」。重圧をも跳ね除ける気持ちでひとつずつ、勝利を掴んでほしい。

恩塚ヘッドコーチは9月8日、ワールドカップへ向けた会見で「目標は世界一です」と力強く口にした。この気持ちはこれまでもこれからも変わらず、彼女たちはひたすらに、目の前の試合に向かってゆく。

いざ頂点へ!FIBA女子バスケットボールW杯、開幕は22日

ワールドカップには12チームが出場。6チームずつ2グループに分かれ、1回戦総当たりの予選ラウンドを行い、各グループ上位4チームが決勝トーナメントへ進出となる。

日本はグループBに入った。

8日の会見で恩塚ヘッドコーチや選手たちは初戦の大切さを口々にコメントした。

日本の初戦はFIBAランキング37位のマリ。非常にタフなスケジュールで予選グループラウンド5試合を戦い、まずは決勝トーナメント進出、そして頂点を目指す。

CSフジテレビNEXTで生放送
FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022

9月22日(木) 12:50~日本(FIBAランク8位)×マリ(37位)
9月23日(金・祝)10:50~日本×セルビア(10位)
9月25日(日) 19:20~日本×カナダ(4位)
9月26日(月) 14:50~日本×フランス(6位)
9月27日(火) 19:20~日本×オーストラリア(3位)