2022年10月1日から「育児・介護休業法」の改正で、男性も育児休業を取りやすくなる。
「育児・介護休業法」とは、育児や介護をしながら働く労働者が、仕事と家庭を両立できるように支援するための法律。育児や介護を理由に退職せずに、仕事を続けることができることや、退職した労働者の再雇用を促進することを目的としている。

今回の法改正では、特に「育児休業」に焦点が当てられている。
10月から変わるポイントは2つある。
1つは、出生時育児休業、通称「産後パパ育休」の新設だ。子どもが生まれてから8週以内に、4週間の育休を取れるようになる。いわば「男性版の産休」だ。
2つ目は、2回に分けて育休を分割取得できるようになること。どちらも男性の育児参加を進めようという狙いがある。

父親の育休事情は? 職場環境の問題も

長崎の父親たちの育休事情を調べてみた。

浦岡克治さん:
本当に子ども中心ですね。人生の中で、あんなに子どもと接したことはなかったからですね

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生活協同組合ララコープで働く浦岡さん。12年前の2010年に第3子が生まれたとき、上司からの勧めもあり、8カ月の育休を取得した。

浦岡克治さん:
オムツ換えからなにから、そしてミルクですよね。大変だなってのはあったけど、非常にやりがいを感じました

浦岡さんは 子どもと過ごすかけがえのない時間の大切さを感じるとともに、妻に任せっきりにしていた家事のあり方を見直したと話す。

浦岡さんが、社内で男性として初めて育休を取って以降、ララコープは男性の育児参加への制度を整えてきた。

ここ5年では、配偶者の出産前後に約72%の人が休みを取得するなど、長崎労働局から「子どもを育てやすい企業」と認定を受けた。

しかし、長崎県全体では育休取得に積極的な企業はひと握りで、2021年度の男性の育休取得率は10.2%と、女性の84.5%に遠く及ばない。

その背景には、職場環境の整備が進んでいないことに大きな要因があるようだ。
街では様々な声が聞かれた。

配達業の男性:
(育休)取りたいですね。ただ、立場上取れない。自分が職場のリーダーなので、私が抜けたらっていうのもあるので

(Q.周りに男性育休を取っている人はいましたか?)
保育士の女性:

2人います。完全に1カ月休んで、奥さんと睡眠時間とか調整しながらやっている友達も2人いました。でも、まだまだ少ないと思います

保険業の男性(育児休暇取得中):
日本人って同調意識が強いので、そこをうまく活用していかないと改善しない。ちっちゃい企業は、そういうのがまだ進んでいない

長崎県警も男性の育児参加を後押し

実は、「男社会」の印象が強い意外な組織も、育休取得に力を入れている。それは警察だ。
長崎県警察は、働き方改革の一環として職員の家庭生活を充実させようと、男性の育児参加を進めている。

長崎県警では、2019年度に男性2人が育休を取ったのを皮切りに、2021年度は15人が取得。2022年度もすでに14人が取っている。

9月に2人目が生まれた髙藤さんもその一人だ。

(Q.取ろうと思ったキッカケは?)
髙藤僚警部補:

長女が生まれたときは、育児に関して妻任せになっていて、そこについて後悔していた。県警が発行している便りとかで育児休業取得された方の声などを聞いて、ぜひ自分も取得したいと考えました

警察官になった2012年、髙藤さんは育休を取ることを考えたこともなかったという。
初めての育休で、やりたいことは?

髙藤僚警部補:
1人目の子どものときは、沐浴とかしたことがないので、積極的にやりたい

長崎労働局によると、すでに育休をとった人も10月からの新制度「分割取得」を適用すれば、条件にもよるが、子どもが1歳になるまでは、もう一度育休をとることができる。

我が子との時間は思ったよりも あっという間に過ぎていく。
10月から始まる男性の育休の新制度をきっかけに、社会全体の子育てへの考え方が変わろうとしている。

(テレビ長崎)