2022年8月、地域の新たな魅力を作ろうと福島県双葉町で行われたイベント。全国から集まった中高生が映画を製作した。
「青春」をテーマに 双葉町で出会った7人の思い
映画監督、俳優、脚本家それぞれが、目標への一歩を踏み出そうとしている。
ロケ地は原発事故によって全町避難を余儀なくされた双葉町(2022年8月30日に復興拠点で避難指示解除)。映画監督やスタッフのサポートを受けながら、3日間で脚本作りから撮影・編集、全てを行う。
橋本岳さん:
海もきれいで、やっぱり双葉っていいなって思いました
双葉町出身の橋本岳さん(17)は現在、茨城県に暮らしている。初めて出会った仲間たちとこの場所で何を感じ、表現したいか意見を出し合う。
永田琴監督:
目的は違ったんだけど、偶然集まった数名が何か一緒に行動して何かをする、青春だから
全員で決めたテーマは「青春」。双葉町で感じた「今」と自分たちの思いを重ねる。
橋本岳さん:
神社のところは小さい頃よく遊んでいたり、あそこの目の前の病院だったり、小さい頃によく行っていたので、そういうのを思い出したりしました
橋本さんも、セリフに震災を経験した自分自身の思いを込めた。
「感情が爆発した意義深い映画」 特別な思い出に
そして、上映会当日の舞台挨拶。
橋本岳さん:
岳役の橋本岳です。よろしくお願いします
映画のタイトルは「ブルー ラウド アウト」。双葉町で出会った7人の群像劇だ。
住んでいた家、公園、復興が進むにつれ失われていく思い出の場所。それでも橋本さんが伝えたかったのは…。
岳:
この海は、これからもずっと残っていくから。双葉が大好きだ~!
等身大の思いを双葉の海へ届けた。
犬童一心監督:
みんなで感情を爆発させるという内容になっていることが、本人たちは意識していないかもしれないけれど、すごく意義深い映画になっていると思います
そして、上映会が終了。それはこのクルーとの別れを意味する。
橋本岳さん:
やっぱり最後のシーンが本当に自分の思いもちゃんと吐き出せたし、ラウドアウトできて。何回も言ってるんですけど、本当にこのメンバーが大好きで、もう…もうあと何カ月も撮っていたい。本当に楽しかったです
大阪から参加 小川はなさん(中2):
すごく大変だったんですけど、それよりもチームワークとか楽しさを感じられたので良かったです
初めて訪れた双葉町で、ふるさとで、みんなで作った夏の思い出。メンバーが乗るバスを見送る橋本さんは、撮影が終わっても叫ばずにはいられなかった。
橋本岳さん:
みんな~大好きだー!バイバーイ!またね
橋本岳さん:
またみんなで、また双葉で集まれたらいいなと思っています
この町で、またみんなと。「よーいスタート!」
(福島テレビ)