「ととのう」という言葉が、2021年の新語・流行語大賞にノミネートされたサウナ。
そのサウナ文化をさらに盛り上げようと奮闘する夫婦が北陸にいる。「日本おふろ大賞」も受賞した夫婦の実力とサウナ愛に迫る。
室内の蒸気をタオルで仰ぎ、客に熱波を送る
金沢市内の銭湯で、石川テレビ取材班がサウナを楽しんでいると…。
この記事の画像(17枚)夫婦:
こんにちは~よろしくお願いします。金城温泉のだんなとヨメです!
突然、夫婦がサウナに現れ、音楽がスタート。アップテンポなリズムに合わせてタオルを縦横無尽に操り、踊り出した。
この夫婦が今、サウナ業界で注目の村崎義朗さんと、妻の美和さんだ。
夫婦が営むのは、金沢市赤土町で40年以上続く、源泉かけ流しが自慢の銭湯「金城温泉元湯」。
2021年「日本おふろ大賞」の大賞を受賞したスゴイお風呂でもある。
大賞の理由の1つは、夫婦が行う「アウフグース」。室内の蒸気をタオルで仰ぎ、客に熱波を送るドイツ発祥のサービスだ。
石川テレビ取材班:
すごい!一気に汗が吹き出てきましたよ。これは新しいエンターテインメントですね~。
初の「アウフグース」に感動した取材班だが、終了すると、あまりの暑さに水風呂へ。
「ととのった」ところで、話題の夫婦に話を聞いた。
振り付けは自ら考案 「アウフグース」の魅力とは
石川テレビ取材班:
どういうきっかけで、夫婦で始めたんですか?
金城温泉 村崎義朗さん:
サウナに力を入れようと色々見て回っていたときに、実際に「アウフグース」を体験して。こんな素晴らしいものがあるんだって知って、私たちもやってみようと。
実際にタオルを意のままに操るのは至難の業だ。そのため、夫婦は週に1度はスタジオなどを借りて練習に励んでいる。
石川テレビ取材班:
振り付けは自分で考えるんですか?
妻 美和さん:
そうです。いろいろ動画を見て、その中から曲に合うものと、お客さんが盛り上がりそうな動きを入れています。お客さんが笑顔になってくれればなと思いながら…。
さらに夫婦は、アウフグースを広めようと金城温泉の客などを巻き込み、約1年半前に北陸アウフグースチームを結成。
県外にも魅力を広めたいと、富山県小矢部市で人気の「天然温泉 風の森」でも、定期的にアウフグースを披露しているという。
石川テレビ取材班:
アウフグースをするようになって、お客さんの反応は?
風の森 前川昭哲支配人:
以前は一度に5名くらい、多くて10名くらいのお客さまが利用する感じだったんですが、アウフグースを始めてからは、30名くらいのお客さまが集まるようになりました。サウナの外で待っている方もいるくらいの大反響です。
アウフグースは体力勝負。楽しいだけで続けられるものではない。なぜ夫婦は、ここまでこだわるのだろうか?
金城温泉 村崎義朗さん:
銭湯は掃除をしたり、番台に立ったりしますが、お客さんの反応を直に見ることがあまり無くて…。アウフグースを始めて、お客さんとたくさん交流もできて、やってよかったなって思います。
妻 美和さん:
お客さんの笑顔が素敵すぎて…。そのためなら、練習は全然苦にならないです。むしろ楽しいです!
金城温泉では、アウフグースのサービスを毎月第2・第4の週末に開催している。
店も客も笑顔になるアウフグースを広める!夫婦の挑戦は、まだまだ続く。
(石川テレビ)