8月18日、将棋の女流棋士・里見香奈女流五冠が、女性初の「棋士」になるための編入試験に臨み、最初の対局を行いました。

里見女流五冠が対戦したのは、現役の“プロ棋士”。

将棋界には、「女流棋士」と男女を問わない「プロ棋士」の2つの資格がありますが、これまでに「プロ棋士」になった女性は1人もいません。

編入試験では、5回対局して3勝すれば合格、晴れて“プロ棋士”への仲間入りが出来るのです。

残念ながら、初戦は負けてしまいましたが、対局後のインタビューでは…

里見香奈 女流五冠:
注目していただけるのはすごく嬉しいこと。次局以降もしっかり準備して挑めたらと思います

元女流棋士・竹俣 紅アナウンサーが解説!里見女流五冠の「すごさ」とは?

女性初の快挙に向けて邁進する里見女流五冠のすごさを、元女流棋士の竹俣アナウンサーが解説します。

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竹俣アナウンサー:
プロ棋士になるには、現在2つの道があります。
奨励会から勝ち上がってプロになる、これは元々あったひとつだけのルートだったんですが、今から16年ほど前に新しく「編入試験」というものができました。今、里見女流五冠が挑戦しているのは、この編入試験です。
この試験は、新人のプロ棋士5人と対局して、3勝することができればプロ棋士になれるのですが、今までこれに合格した人は数人しかいない、本当に狭き門なんです

里見女流五冠は“狭き門”に挑んでいるという竹俣アナウンサー。さらに初戦の相手、徳田拳士四段の強さにも言及します。

竹俣アナウンサー:
18日に対局した相手、徳田拳士四段はまだプロになったばかりなんですが、2022年度公式戦12勝1敗(2022年8月19日時点)、今乗りに乗っている棋士と初戦の相手ということで、一番厳しい相手が初戦に来てしまったということなんですが、里見女流五冠は少し自分が不利になってしまった場面でも、60対40くらいの状況から、なかなか差をつめられないように、素晴らしい差し回しを見せていました。
特に最後の最後で、自分のとられそうな金を捨てて、相手の飛車を取りに行って、その飛車で攻めていったあのあたりは、メラメラと燃え上がる闘志を感じました

解説に熱が入る竹俣アナウンサー
解説に熱が入る竹俣アナウンサー

どんどんと、解説に熱が入っていく竹俣アナウンサー。

あと4番のうち3番勝たなくてはいけないことについても…

竹俣アナウンサー:
18日の将棋を見るに、ここから三連勝というのも十分あると思います。対局を振り返って、徳田四段がこのようにおっしゃっています。
「(里見女流五冠に攻め駒が)もう1枚あったらかなり危ない形だった。少し楽観しすぎていた」
こう徳田四段も振り返っていますので、ここから期待したいと思います

(めざまし8「#NewsTag 」より8月19日放送)