発足から3年目を迎えた静岡・富士市の地域密着型チーム「レバンテフジ静岡」に、初めて外国人選手が2人加入した。出身はともにモンゴル。日本のレース参戦を決めた理由とは。

モンゴル自転車界の王者

富士市の自転車チーム・レバンテフジ静岡に、初の外国人選手としてモンゴル自転車界の2人のチャンピオンが加入した。

タイムトライアル王者のバトムンク マラルエルデン、通称「マラル」。

マラル選手
マラル選手
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そして、ロードレース王者のエンクタイヴァン ボローエルデン、通称「エボ」。

エボ選手
エボ選手

4月に開幕したジャパンサイクルリーグ。過去に日本のレースでの優勝経験もあるマラル選手が、その実力の一端を見せた。
序盤から鋭い出足で先行集団に加わり、大きな体を生かした力強い走りでライバルたちをけん制し、レースを引っ張る。開幕直前での入国で、万全の体調には程遠かったものの、その走りは日本のロードレースファンに存在感を示した。

2人の決意とチームからの期待と

マラル選手:
日本の選手たちのレベルが高いことを知っていました。(コロナ禍でモンゴルの国内レースがなくなり)この2年で日本の大会に参加したいと考えていました

マラル選手:モンゴル国内のレースがなくなり日本へ
マラル選手:モンゴル国内のレースがなくなり日本へ

エボ選手:
(加入オファーがあり)自分が日本のチームで活躍するいい機会で、この機会を逃したくないと思い、加入をすぐに決断しました

エボ選手:この機会を逃したくなかった
エボ選手:この機会を逃したくなかった

アジアトップクラスといわれる日本のレースへの参戦。2人はレベルアップの絶好のチャンスと捉えている。
またチームの二戸代表は、競技人口が少ないものの、近年急速に競技力を高めているモンゴルで活躍する2人に期待を寄せている。

レバンテフジ静岡・二戸康寛代表:
マラルがモンゴル代表でアジア選手権に参加し、7位入賞という結果で、3位にも別のモンゴル選手が入っていました。そういった強い選手がモンゴルはかなりそろっています

二戸代表:モンゴルは強い選手が多い
二戸代表:モンゴルは強い選手が多い

日本特有の克服すべき課題も

2人が日本で活躍するために、克服すべき課題もある。日本特有のコースレイアウトだ。
海外に比べて道が細く、急カーブや短い上りと下りが連続する周回レースが多い国内。加速と減速を繰り返す瞬発力と持久力に加え、目まぐるしく形が変化する集団の中での位置取りが重要となる。

エボ選手:
勝つには非常に高いテクニックが必要です。いま自分の実力を発揮できるようにトレーニングに励んでいる

エボ選手は、5月に行われた国際レースで見せ場を作った。山岳地域の周回レース序盤、一気に飛び出し、急激な坂を単独で通過。課題の一つ、上りのコースで果敢に挑戦する姿勢を見せた。

チームの軸として飛躍を

勝つためにはチームワークも必要とされるロードレース。
もともとシャイな性格の2人だが、少しでも早くチームになじもうとコミュニケーションを図り、日本人や静岡のことを知るために、地域の活動にも積極的に参加している。

「表彰台獲得」というシーズン目標を掲げるレバンテにとって、軸となる存在の2人。さらなる飛躍を誓う。

エボ選手:
新しい課題にぶつかっていますが、これからもっと努力して、チームの名前を高く掲げていきたいです

エボ選手:チームの名前を高く掲げたい
エボ選手:チームの名前を高く掲げたい

マラル選手:
チームの一員として全力を尽くしていきたいですし、静岡のロードレースファンを喜ばせたいです

マラル選手:静岡のロードレースファンを喜ばせたい
マラル選手:静岡のロードレースファンを喜ばせたい

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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