田村憲久前厚労相は17日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に出演し、新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を更新していることに関し、改めてワクチン接種の重要性を訴えた。

オミクロン株の一種で感染力が強い「BA.5」に対しては、現在のワクチン効果の低減が指摘されている。今秋にもオミクロン株に対する新たなワクチンが開発される見通しとなっているが、田村氏は、現行ワクチンについて感染予防効果は限られているものの、重症化予防には一定の効果があるとして、オミクロン株対応のワクチン開発を待たずに現行ワクチンの接種を受けるよう求めた。

同席した政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の岡部信彦氏も、高齢者や医療従事者らが対象の4回目接種を早めに受けるよう促した。ワクチン接種をすでに3回受けた高齢者でも、免疫力が落ちている可能性があり、4回目の接種を受けることで免疫が活性化、重症化予防につながるとした。

神奈川県の黒岩祐治知事は、若い世代のワクチン接種率が伸び悩んでいることについて、イラストを手に「オミクロン株は軽症と言われるが、軽症といってもこんなにもつらい。重症化しないことはとても大事だ」と述べ、早期に接種を受けるよう呼びかけた。

田村氏は、BA.5の拡大に伴い、新規感染者数が8月上旬には全国で1日に「40万人近くということもあり得る」との見方を示した。

以下、番組での主なやりとり。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
急激に感染者数が増えている。田村さんは一日何万人ぐらいまで増えるとみているか。

田村憲久前厚労相:
新しい変異ウイルスに置き換わっていく過程で新規感染者数はすごく伸びる。だからBA.5に100%置き換わる8月上旬までがすごく増える。いま1日11万人だ。来週20万人。8月上旬には最悪40万人近くになる。20万人は間違いなく行く。

松山キャスター:
感染者が急拡大する中で、現在のワクチンがなかなか効かないのではないかという懸念がある。ファイザー社やモデルナ社は、BA.5に対応するワクチンを開発している。ファイザーは早ければ10月初旬、モデルナは10月下旬から11月上旬に接種開始ができるのではないかという。

橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):
高齢者はワクチン4回目接種の対象だ。私の母は今週打つが、BA.5対応のワクチンが出てくるのであれば、それを待ったほうがいいのか。

田村氏:
今のワクチンは感染予防効果が非常に短いと言われている。若い人は3回目接種である程度重症予防効果は維持できている。しかし、高齢者はもともと抗体価がつきにくく、落ちて行くのも早い。4回目を打たないと、感染した場合重症化するおそれがある。

橋下氏:
今のワクチンを打てばいいのか、BA.5対応のワクチンを待ったほうがいいのか。

岡部信彦氏(政府新型コロナウイルス感染症対策分科会メンバー、内閣官房参与):
理想的なものを打とうとするのであれば、待ったほうがいいが、その時間差で感染者数は急激に増えてくる。重症化する割合を身近なものとして考えるかどうか。私はあるものを早く使ったほうがいいと思う。

橋下氏:
今のワクチンもBA.5に対して重症化を軽減する効果はあるということか。

岡部氏:
それはもちろんある。今までワクチン接種を受けて免疫をつけてあるならば、そこに加えて接種することでバッと“思い出し”がかかる。そういう意味では、4回目接種をやるなら早い方がいい。

松山キャスター:
そもそも現行のワクチンについて、20代はまだまだ接種率が伸び悩んでいる。

黒岩祐治氏(神奈川県知事):
神奈川県も若年層の接種率はだいたい6割程度だ。もっともっと広めていかなければいけない。例えば、このような漫画。コロナの軽症、オミクロン株は軽症だと言うが、こんなにつらいんだということをメッセージとして出していく。だからワクチンを打った方がいいよ、と。ワクチンを打ったからかからないということではなく、重症化しないということはとても大事なこと。早くワクチンを打ってほしい。ありとあらゆる手段を通じて、若い人にもメッセージを届けようとしているところだ。