フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で戦闘が激しさを増すイスラエルとイラン問題について議論。米・ハドソン研究所の長尾賢研究員が、アメリカの軍事介入の可能性について「やると思う」と見解を語った放送直後にアメリカがイランの3カ所の核施設を攻撃した。
13日のイラン核施設へのイスラエルの攻撃を機に報復の応酬が続き、多数の死者も報告されている。一方、アメリカのトランプ大統領は軍事介入について「行動を起こすか否かを今後2週間以内に決断する」とし、地下80mにあるイラン中部フォルドゥにある核施設の攻撃に「バンカーバスター」と呼ばれる爆弾の投下が検討されていると報じられていた。
バンカーバスターを使って米国が核施設を攻撃する可能性について、長尾氏は「結構あると見ています。イランの核開発能力をもし残したまま今回の攻撃を終えてしまうと、復讐心もあるのでかなり早い段階でイランは核兵器保有に走る。徹底的にやらないといけないので、もしイランが応じなければやる。応じる雰囲気が今のところないのでやると思います」と攻撃の可能性が高いとの見解を述べた。
その放送直後の日本時間22日午前8時50分ごろ、アメリカのトランプ大統領は自身のSNSで「イランの3つの核施設に対する攻撃を成功裏に完了した」と明らかにした。攻撃対象となったのはフォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの3カ所で、フォルドゥにある地下の核施設については、爆撃機に搭載した全ての爆弾を投下したと説明した。
また、番組では早稲田大学の中林美恵子教授、橋下徹らと、イランが“最終手段”として示唆するホルムズ海峡の封鎖が行われた場合に、原油価格高騰で日本に与える影響についても議論した。
アメリカが攻撃したことで、イランが今後、強く反発するのは必至で、中東情勢はさらに緊迫化するものとみられる。