6月2日にパラグアイと対戦するサッカー日本代表。

今年11月に行われる2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会へ向けて、この6月に行われる4試合が、W杯メンバー入りのアピールの場となる。

今回招集された28人の選手のうち、8割に及ぶ22人が海外クラブに所属し、さらに各国でタイトル獲得に貢献してきたメンバーだ。

各ポジションで熾烈な争いが行われる中、激戦区である前線で注目されるのはドイツ・フランクフルトに所属する鎌田大地(25)だ。

EL優勝の立役者・鎌田大地

フランクフルト公式You Tubeより
フランクフルト公式You Tubeより
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5月19日、ドイツ・フランクフルトの街中では、約10万人のサポーターを集めた凱旋パレードが行われた。UEFAヨーロッパリーグ(EL)優勝という42年ぶりの偉業に対し、街は熱狂の渦に包まれていた。

その立役者に、一人の日本人選手がいた。

攻撃的なポジションをつとめる鎌田大地は、2017年にサガン鳥栖からフランクフルトに移籍後、ベルギー1部シント・トロイデンへ1年のレンタル移籍をはさみ、2019年にフランクフルトに復帰。

ヨーロッパに渡って5シーズン目、順調にその能力を伸ばしてきた。

ヨーロッパの強豪クラブが集うヨーロッパリーグでは、バルセロナなどを破り決勝へ進出。PK戦ではキッカーとしての仕事も果たした。

チーム最高となる5得点を挙げた鎌田の活躍もあり、クラブとしては42年ぶりの優勝。
日本人選手としては、フェイエノールトに所属した小野伸二以来、20年ぶり・史上2人目となる偉業を達成した。

「僕自身これがプロ初タイトルというか。凄い感慨深いし初めて試合に勝って、嬉し泣きというか涙があふれてきましたね」

チームメートで同じ決勝のピッチに立った長谷部誠も、鎌田の活躍を讃える。

「ヨーロッパリーグでは点もとっていますし結果も出しているので、階段は登っていると思うし。今回のヨーロッパリーグ優勝には凄く貢献した選手だと思うので、日本では僕より彼を取り上げてほしいと思います」

元代表キャプテンだけでなく、森保一監督もその活躍を認め、去年11月以来の代表復帰を果たした。

武器は「得点に絡めるところ」

森保監督は今回のメンバー発表会見で次のように鎌田を評価した。

「そのタイトルを取った自信というものは間違いなく力に上乗せされていくところでもある。所属チームで自分の存在を常に見せ続けていたと、いいプレーをしていたということを我々は見ています」

しかし代表復帰は果たしたものの、ここから始まるのはW杯メンバー入りをかけたサバイバルレースだ。

鎌田のポジション・中盤の前線には、同じくヨーロッパで活躍する選手が揃っている。

――ポジション争いも厳しくなってきています、どう感じている?
近年の日本代表がすごいヨーロッパでやる選手も増えているし、いい選手もたくさんいて、若いタレントの選手もいっぱいいるので、競争は激しいと思いますけど、チームでしっかり結果を残せれば問題ないかなと思います。

――ライバルがたくさんいるなかで、他の選手にはない自分の武器は?
割と得点に絡めるところですかね。みんな日本の選手は足元すごい上手いし、ヨーロッパの選手とは違って、ヨーロッパの選手の中では自分自身そういう所で生きているんですけど、日本だとそういう選手もいっぱいいるので。
やっぱり中盤をやるならうまく得点に絡めたらいいなと思います。

――ここから最終メンバーになるために必要になってくる事は?
チームとしてやらないといけない事は決まっているので、監督が求めるレベルをしっかり実現して、それプラス自分が出た試合でしっかり勝ちに繋げたりだとか、得点に絡むことが大事になってくるかなと思います。

――初戦のパラグアイ戦、初戦に向けて意気込みを。
4試合あるので4試合とも大事だと思いますけど、初戦、W杯とも一緒で初戦を勝つということが残り3試合に繋がると思いますし、勝つ事でいい雰囲気で練習も取り組めるようになると思うので、初戦は大事にしたいなと思います。

W杯メンバー入りへ、やるべきことは理解している。ヨーロッパで掴んだタイトルと自信は伊達じゃない。
前に進み続ける鎌田が、フランクフルトに与えた歓喜を、今度は日本へ。

最後にこの4連戦について、“全て勝ちたい”と口にした。

「できればチームとしてこれからやる試合は全て勝ちたいですし、いい内容でチームとしてもレベルアップしながら勝つことが一番だと思うので、勝ち続けてW杯までいけたらいいと思います」

キリンチャレンジカップ2022 日本×パラグアイ
6月2日(木)夜6時30分
フジテレビ系列生中継
https://www.fujitv.co.jp/sports/soccer/kcc/index.html

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