萩原望さん(28)。かつて Jリーグのサッカークラブ「大分トリニータ」のユースチームに所属し、一時はプロを目指していたが、現在はインドの子どもたちにサッカーの指導をしている。

大分トリニータ ユース時代の萩原望さん
大分トリニータ ユース時代の萩原望さん
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大分トリニータ 梅崎司選手:
大分のアカデミーとして育ってきて、こういった活動をしていること自体が、本人にも言ったけど本当にすごいなと思って

萩原さんは高校時代、大分トリニータのユースに所属し3年間を過ごした。

大学を卒業後、大手自動車メーカーに入社したが「世界の貧困問題に貢献したい」と3年半で退社。現在は国際NGO団体に入り、インドで農村開発事業を通して貧困層の人たちの支援を行っている。

きっかけはインドでのリフレッシュ時間

インドに赴任して約2カ月が経った頃。

萩原望さん:
本当に娯楽がなくて、自分のリフレッシュの時間としてサッカーボールを蹴っていたら、子どもたちが集まってきたのがきっかけ

萩原さんのいる地域は、今も身分制度や性差別が根強く残る。集まってきたのは、自由にボールを蹴ることができない子どもたちだった。

そんな子どもたちのために、萩原さんは2021年5月、サッカーチームをつくった。萩原さんの愛称から、チーム名は「FC Nono」。仕事前の時間や休日などを使って、子どもたちにサッカーの楽しさを伝えている。

子どもたちにサッカーを教える萩原さん
子どもたちにサッカーを教える萩原さん

子どもたち:
サッカーは楽しくて、サッカーの活動から色々なことを学べるのが嬉しい。これからも色んなことを学んでいきたい

Jリーガーもサポートに意欲 ユースの経験が今に

萩原さんはいつの日か、日本の子どもたちと試合ができたらと話す。ただ、チームにかけられるお金は個人では限界がある。こうした状況を知ったかつての仲間や先輩は…。

浦和レッズ 西川周作選手:
僕個人だけでなく、チームメイトにも協力してもらったりして物品などを集めていきたいと思っている

セレッソ大阪 清武弘嗣選手:
クラウドファンディングもこれからするという話を望から聞いたので、単発的ではなく継続的な支援ができれば一番いいのかなと思っている

今も第一線で活躍する元トリニータユースの選手たち
今も第一線で活躍する元トリニータユースの選手たち

萩原さんの同期、為田選手は…。

セレッソ大阪 為田大貴選手:
こういう萩みたいな活動が出てきたのも、大分ユースで育ったからというのもあると思うし、自分も何か力になれたらと考えている

「ボールを蹴る楽しさ、そして挑戦することの大切さをインドの子どもたちに伝えたい」と萩原さんは話す。

ボールを蹴る楽しさを伝えたいと話す萩原さん
ボールを蹴る楽しさを伝えたいと話す萩原さん

萩原望さん:
やはりユース時代の3年間は、今の自分に繋がっていると思う。努力したら報われるということは伝えたくて、僕自身も子供たちの夢や目標の実現をサポートしたいと思う

(テレビ大分)

テレビ大分
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