金正恩総書記が手を引く女性は、北朝鮮の重要ニュースを伝えてきた、看板アナウンサーのリ・チュニさん。彼女に驚きのご褒美が贈られた。

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日本時間午後3時から放送が始まった、北朝鮮の放送局「朝鮮中央テレビ」。冒頭で流れたのは…。

朝鮮中央テレビのアナウンサー リ・チュニさん:
我が党の人民大衆第一主義理念と主体建設の飛躍的発展像が凝縮された平壌の新景観、敬愛する金正恩同志が普通江付近で住宅竣工式に参加し、竣工テープを切られました

平壌市内に建設された、高層マンションを含む集合住宅の大規模な竣工式。男性はスーツ、女性は民族衣装のチマチョゴリを着て、勢ぞろいした市民たち。

そこに到着した黒塗りの車。ナンバーを知られたくないのか、映像にはモザイクが入っている。この車から降りてきたのは、北朝鮮の最高指導者・金正恩総書記その人だった。

市民たち:
万歳!万歳!

市民に笑顔で応える金総書記。すると突然階段を降り、先程ニュースを読んでいた、リ・チュニさんやラジオ局のスタッフなど、北朝鮮の発展に貢献したとされる人たちと握手を交わした。

涙ぐむリ・チュニさん。

金総書記と手をつなぎ新居へ…リ・チュニさんは“自画自賛”

金総書記とリ・チュニさんが仲良く腕を組み、向かった先が…。リ・チュニさんが住むことになる、できたてほやほやの新居。実はこの高級住宅、金総書記がプレゼントしたのだ。

手をつなぎながら仲良く入る、金総書記とリ・チュニさん。テレビではこのニュースをリ・チュニさん自らが褒め称えた。

朝鮮中央テレビのアナウンサー リ・チュニさん:
金正恩同志から、花のような少女時代からきょうに至る50年間、党が用意した革命のマイクと一緒に貴重な人生を歩んできたリ・チュニ放送員のような、北朝鮮の宝のために惜しむものがないというのが我が党の真心だと話し、80歳近くになっても俄然として青春時代の気迫と情熱で、我が党の声、北朝鮮の声を世界各地に響かせている彼女の功績を高く評価してあげました

リ・チュニさんの功績を讃える金総書記は満面の笑顔。一方、リ・チュニさんは口元を手で隠して喜びを必死に抑えようとしているように見える。

朝鮮労働党は住宅建設に力を入れており、故・金日成主席の生誕110年の記念日を前に、住民生活向上に向けた成果として強調したと見られている。

金総書記の党トップ就任から4月11日で10年となり、その業績としても印象づけた形だ。

家族の前でも手を放さず…贈呈の狙いは「忠誠心」か

豪華住宅の中には、80階の高層マンションもある。新たに建設された住宅街は、金総書記の祖父・金日成主席の官邸があった場所で、平壌でも特別な場所だ。家の中は大きなソファーが置かれたリビングルームのほか、広々としたキッチンと6人がけのダイニングテーブル。

金総書記に導かれるように家の中に入ると、リ・チュニさんは感激のあまり、金総書記の手を握りしめて甘えるように腕を組んだ。

寝室では向かい合って座り、笑顔で談笑する場面も。金総書記を中心に、リ・チュニさんの家族と記念撮影。その際も金総書記の手を離さなかった。

住宅を送られたことを自ら報じる形となった、リ・チュニさん。これまでも数々のニュースを伝えてきた。先月の3月には、新型ICBMミサイルの試験発射を伝えた。2011年、金総書記の父・金正日氏の死去を伝えるニュースでは、涙をこらえて原稿を読み上げた。

今回の新築住宅は、他のアナウンサーらにも贈られた。書斎のような部屋で話す場面では、最初窓の外には誰もいなかったが、その後押し寄せた市民に窓を開けて応える様子もあった。

国民に広く知られている看板アナウンサーを手厚く処遇した、今回の新築住宅の公表。なぜこのタイミングとなったのだろうか。

フジテレビ 鴨下ひろみ客員解説委員:
明日15日が祖父の金日成主席の生誕110年記念日ということで、その中でずっと金正恩総書記の業績を内外に向けて発信してきた人ですので。そうした功労者を手厚くもてなすことで、忠誠心を一層高めるという狙いがあったのではないかと思います

新たなミサイル発射や核実験が強く警戒される中、15日は軍事パレードなどを盛大に行い、お祝いムードを高めるとみられる。

(「イット!」4月14日放送より)

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