衆院で14日、憲法審査会が開かれ、各党が憲法改正手続きの国民投票法について意見を交わしたが、日本維新の会は憲法9条をめぐり、共産党への批判を展開し、共産が反論する一幕があった。
審査会の冒頭、各党が国民投票時の広告規制について意見表明する中、維新の馬場共同代表は「憲法9条をめぐる議論に真剣に向き合うべきだ」と主張。「ロシアのウクライナ侵略という国際秩序の根幹を大きく揺るがす事態に直面する中、立法府が固定観念にとらわれることなく9条を巡る論議に真剣に向き合い、意見集約を図っていくことが不可欠だ」と述べた。
その上で馬場氏は、「自衛隊は違憲」との立場をとる共産党の志位委員長が7日に「有事の際には自衛隊を活用する」と発言したことを批判。「いまだに自衛隊は違憲だと主張し、水戸黄門の印籠のように、『現行の憲法9条をかざせば、敵も斬りかかってこない』と思い込んでいる方々がいる。理想論で国や国民を守ることはできない。それこそ日本に牙をむく周辺諸国の思うツボだ」と述べた。
さらに「自衛隊を活用すると言うなら、はっきりと(自衛隊を)合憲と認めたらどうか」と”挑発”し、審査会に出席していた共産党の赤嶺議員に回答を求めた。

これに対し、赤嶺議員は、共産党が「憲法制定時から軍隊を持たないからといって個別自衛権を持っていないわけではないと主張してきた」と反論。「憲法違反の自衛隊が存在していることは、自民党が作り出した矛盾だ」などと述べた。