初めて向かったの9回のマウンド。27人目の打者・杉本裕太郎(31)を空振り三振に仕留め完全試合を達成すると、駆け寄ったチームメートの祝福に表情が緩んだ。

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まだプロ3年目、20歳の右腕が投じた105球。自己最速タイとなる164キロの直球と150キロに迫るフォークが松川虎生(18)のミットに収まるたびにスタンドがどよめいた。

初回、三振の少ない吉田正尚(28)から奪三振ショーが始まった。4回、再び吉田。カーブ2球で追い込み、フォークを2球続けて空振り三振。160キロ超の直球が持ち味だが、「最後まで松川を信じて投げた」と終わってみれば三振を19個を奪った。

井口資仁監督も「朗希につきる。いずれやると思っていたが、こんな早い段階でこういう試合ができるとは」と20歳5カ月で打ち立てた金字塔を喜んだ。

「次回もいいピッチングができるように引き続き頑張りたい」。青空の下、笑顔がはじけた。